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待望の治療薬「レムデシビル」新型コロナ治療薬に特例承認へ・だが入手できるのか(5月3日)
新型コロナウイルスへの治療効果が期待されているのが「レムデシビル」である。エボラ出血熱の治療薬として米国の製薬会社が開発を進めていた。
政府は新型コロナウイルスにも効果が期待できるとして緊急性が高く、海外で使用が認められている場合、国内の審査を大幅に簡略化できる特例承認の制度を活用して早期の承認を目指す方針を示していた。
米国で「レムデシビル」の緊急的な使用が認められたことから特例承認に向けた手続きをはじめ昨日、持ち回りの閣議で必要な政令の改正を決定した。...
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新型コロナウイルスへの治療効果が期待されているのが「レムデシビル」である。エボラ出血熱の治療薬として米国の製薬会社が開発を進めていた。
政府は新型コロナウイルスにも効果が期待できるとして緊急性が高く、海外で使用が認められている場合、国内の審査を大幅に簡略化できる特例承認の制度を活用して早期の承認を目指す方針を示していた。
米国で「レムデシビル」の緊急的な使用が認められたことから特例承認に向けた手続きをはじめ昨日、持ち回りの閣議で必要な政令の改正を決定した。
承認されれば国内で初めての新型コロナウイルスの治療薬となる。加藤厚生労働大臣は「1週間程度で承認できるよう体制を整えておくように指示したところ」と述べた。
海外の評価が分かれていることなどを問われ、加藤大臣は「事前に資料を入手し安全性と有効性は議論してきた。今後しっかり議論して答えを出していきたい」と述べた。
しかし承認されてもすぐに「レムデシビル」がタイムリーに入手できるのか等、今後の課題も残されている。
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PCR検査を補完する蛍光LAMP法等続々と新検査方法が誕生する(5月2日)
(日本の切り札「蛍光LAMP法」とは?)
長崎市に停泊しているクルーズ船「コスタ・アトランチカ」で、148人に及ぶ新型コロナウイルスの大量感染が確認された。この乗員に対する検査はPCR検査以外に、長崎大とキヤノンメディカルシステムズが共同開発した「蛍光LAMP法」が実施された。この聞きなれない「蛍光LAMP法」という検査は一体どのような検査なのだろうか。「蛍光LAMP法」は遺伝子増幅を用いたウイルス遺伝子検査であり、厚生労働省及び国立感染症研究所による試験で「陰性一致率100%、陽性一致率90%以上」とのお墨付きが与えられており、行政検査にも使用することが可能となっている。...
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(日本の切り札「蛍光LAMP法」とは?)
長崎市に停泊しているクルーズ船「コスタ・アトランチカ」で、148人に及ぶ新型コロナウイルスの大量感染が確認された。この乗員に対する検査はPCR検査以外に、長崎大とキヤノンメディカルシステムズが共同開発した「蛍光LAMP法」が実施された。この聞きなれない「蛍光LAMP法」という検査は一体どのような検査なのだろうか。「蛍光LAMP法」は遺伝子増幅を用いたウイルス遺伝子検査であり、厚生労働省及び国立感染症研究所による試験で「陰性一致率100%、陽性一致率90%以上」とのお墨付きが与えられており、行政検査にも使用することが可能となっている。陽性検体については約10分程度で検出する性能を有し、前処理の時間を入れて検査結果を得るまでに最短40分と、従来の遺伝子検査法に比べて迅速な検査能力を有している。用いられる機器は、軽量かつコンパクトなキットで操作も簡単であり、様々な医療現場や離島等での使用に適しているという。今後は抗体検査やPCR検査、抗原検査と組み合わせることによって感染者、抗体保持者を特定する日本の切り札になりそうな予感もする。新薬・アビガンやレムデシビルとの組み合わせで、これ以上重症者、死者を出さないようにできれば、世界の日本に対する評価が変わり、再び日本が医療大国として評価されるかもしれない。
(日本の医療の底力示す時)
一方で、「蛍光LAMP法」のライバルとなりそうな新しい検査手法も続々と出てきている。米国・ジャナケア社の検査キット「Aina」もそのひとつである。ジャナケア社はハーバートビジネススクール出身のCEOがMITのOBらと設立したベンチャー企業で、「Aina」による検査は血液を使った抗体検査である。PCR検査で数時間かかる結果を約8分で割り出すことが可能であり、粗悪な中国製品と比べると精度も高いという。同社は抗原検査を短時間で行う機器の開発も進めたい考えである。さらにMITの研究者らが立ち上げたベンチャー企業・バイオボットアナリティクス社は疫学調査に狙いを絞り、下水に流れる尿便から該当自治体の新型コロナ感染者数を割り出し、そのデータを提供するという新たなサービスを開始した。新薬・ワクチン分野だけでなく検査分野でも生き残りをかけた強烈な戦いが展開されている。
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ワクチン開発の最前線(5月2日)
(各国ワクチン開発にしのぎ削る)
ワクチン開発に世界が血眼になってしのぎを削っている。経済学者・ジャックアタリは世界全体で見るとワクチン開発が緊急課題になっているにも関わらず、経済対策に比べると各国ではわずかな金額しか拠出されておらず、医薬品とワクチンを開発する研究に資金をもっと拠出すべきであると提言している。世界で開発中のワクチン候補は70種類あるがワクチン開発は残念ながら、国際協調は乏しく国主導で進められているのが実情である。...
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(各国ワクチン開発にしのぎ削る)
ワクチン開発に世界が血眼になってしのぎを削っている。経済学者・ジャックアタリは世界全体で見るとワクチン開発が緊急課題になっているにも関わらず、経済対策に比べると各国ではわずかな金額しか拠出されておらず、医薬品とワクチンを開発する研究に資金をもっと拠出すべきであると提言している。世界で開発中のワクチン候補は70種類あるがワクチン開発は残念ながら、国際協調は乏しく国主導で進められているのが実情である。
(米国ファーストで「ワープスピード作戦」を展開する米国)
バイオベンチャー企業・モデルナ社を中心として、治験の状況がフェーズ1まで到達している米国では「ワープスピード作戦」と名打って、来年1月までにリスク覚悟でワクチン数億本を供給する計画である。国立アレルギー感染症研究所・ファウチ所長によれば、この計画はワクチンの有効性や安全性の確認と並行して、大量生産に必要な資金を企業に支援し、来年1月までに米国の全人口に相当する数億本のワクチンを供給できるよう官民を挙げ、開発を加速させる計画である。あくまでも米国ファーストのため、仮にワクチン製造に成功しても米国以外は後回しにされる可能性がある。一方、フェーズ2まで治験のコマを進めているカンシノバイオロジクスを全面的にバックアップしている中国は自国だけでなく途上国にも提供することで政治的な道具としてワクチンを使おうとしている。日本医師会は来年の五輪開催にはワクチンができていることを条件にあげたが、ワクチンの自国中心利用や政治利用が幅を利かせている現状では日本のワクチン開発に期待を寄せるしかない。日本ではアンジェスとタカラバイオによる治験が8月開始予定だが、他国に遅れをとっているのが気がかりである。
(気になる新薬の動き)
ワクチン完成までの間つなぎの役目を果たすのが新薬の位置づけである。米国・FDA(食品医薬品局)がレムデシビルの緊急時の使用許可を近日中に出す方針で、米国ではレムデシビルが新型コロナウイルス肺炎患者に緊急使用できる可能性が高くなった。日本政府は海外で承認されれば国内の薬事承認審査を簡略化できる特例承認を適用し、アビガンを使用できるようにするとみられている。一方、期待が高まっていた日本のアビガン(富士フイルム富山化学)は、ここへきて勢いに陰りが見られている。副作用である「胎児に対する催奇形性」を懸念する声が出てきており期待値が下がっているのである。それでも多くの患者に有用なのは国内で既に350人以上に投与され効果があったことからも明らかである。この状況を放置すれば救える命も救えなくなる。今、必要なのは政治家によるアビガンの特例使用という政治決断である。
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「レムデシビル」緊急使用・米国“迅速に手続き”(5月1日)
新型コロナウイルスに効果があるか研究が進められている薬「レムデシビル」について、米国のFDA(食品医薬品局)は、患者への使用に向けて迅速に手続きを進める方針を示し、米国では近く緊急使用が認められるという見方が強まっている。
レムデシビルはエボラ出血熱の治療のために開発が進められてきた薬で、29日には米国のNIH(国立衛生研究所)が新型コロナウイルスの患者への治療効果などを調べる臨床試験の一部を分析した結果、患者の回復を早めることが確認されたと発表した。...
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新型コロナウイルスに効果があるか研究が進められている薬「レムデシビル」について、米国のFDA(食品医薬品局)は、患者への使用に向けて迅速に手続きを進める方針を示し、米国では近く緊急使用が認められるという見方が強まっている。
レムデシビルはエボラ出血熱の治療のために開発が進められてきた薬で、29日には米国のNIH(国立衛生研究所)が新型コロナウイルスの患者への治療効果などを調べる臨床試験の一部を分析した結果、患者の回復を早めることが確認されたと発表した。
FDA・スティーブンハーン局長は30日、「どのような患者に投与するのが適切か見極めるため、試験結果全体を見たい」とした上で、「患者への使用に向け、最速で動いている」と述べ、迅速に手続きを進める考えを示した。
NIH・アンソニーファウチ博士も「手続きは早く進むだろう」と述べた。米国・トランプ大統領も「とても前向きな動きだ」と述べている。
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米国・ワープスピードオペレーション・ワクチン開発のスピードを加速化(5月1日)
ホワイトハウスの新型コロナウイルス対策チームが「治療薬『レムデシビル』が有望」と発表してから一日も経たないうちにトランプ大統領はワクチン開発について、ワープスピードオペレーションを打ち出した。ワクチン開発のスピードを加速化させる計画。
トランプ大統領は「かつて見たことのないスピードでワクチンを開発する。政府、軍、民間製薬会社が協力し、2021年1月までに大量のワクチンを用意する」と述べた。
ファウチ博士は計画の実効性について聞かれ「有効かどうかの答えが出る前に生産を始める。...
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ホワイトハウスの新型コロナウイルス対策チームが「治療薬『レムデシビル』が有望」と発表してから一日も経たないうちにトランプ大統領はワクチン開発について、ワープスピードオペレーションを打ち出した。ワクチン開発のスピードを加速化させる計画。
トランプ大統領は「かつて見たことのないスピードでワクチンを開発する。政府、軍、民間製薬会社が協力し、2021年1月までに大量のワクチンを用意する」と述べた。
ファウチ博士は計画の実効性について聞かれ「有効かどうかの答えが出る前に生産を始める。リスクを取っていく」と述べた。
メイヨークリニックを訪問し、マスクを着用せず非難を受けた副大統領は今回マスクを着用し、人工呼吸器の工場を訪問した。
国家情報長官は30日、「新型コロナウイルスは人工のものではなく、遺伝子操作されたものでもないという幅広く科学的に認められている見方に同意する」との声明を出し、「中国・武漢の研究所での事故が原因なのか、今後も調査する」としている。
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