米国民主党・全国党大会・バイデン・大統領候補に正式指名(8月19日)
秋の大統領選挙で政権奪還を目指す野党・民主党の全国党大会の2日目は大統領候補を指名する代議員による投票が行われた。
投票は新型コロナウイルスの影響で全米の各州をオンラインでつなぎ、州ごとにバイデン前副大統領とサンダース上院議員それぞれの獲得代議員数を発表する形式で行われ、バイデン前副大統領が党の大統領候補に正式に指名された。
党大会最終日の20日に正式に指名を受諾する演説を行うことにしている。...
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秋の大統領選挙で政権奪還を目指す野党・民主党の全国党大会の2日目は大統領候補を指名する代議員による投票が行われた。
投票は新型コロナウイルスの影響で全米の各州をオンラインでつなぎ、州ごとにバイデン前副大統領とサンダース上院議員それぞれの獲得代議員数を発表する形式で行われ、バイデン前副大統領が党の大統領候補に正式に指名された。
党大会最終日の20日に正式に指名を受諾する演説を行うことにしている。バイデンは米国の多様性を尊重し、トランプ大統領のもとで分断が深まった社会を再び結束させると訴えて政権の奪還を目指している。
党大会にはクリントン元大統領も登場し、政権奪還に向け結束を呼びかけた。
党大会では3日目の19日、ハリス上院議員が副大統領候補に正式に指名されることになっている。投票日は11月3日。再選を狙うトランプ大統領との選挙戦が本格化する。
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カギ握るラストベルト・民主バイデン候補の評価は(8月18日)
今回、米国の民主党党大会の会場はウィスコンシン州に設けられているが、主役のバイデン候補が来ない異例の大会となる。
ほかの主要な議員の演説や投票もオンラインだし、米国メディアですら、ごく一部しか中に入れないことになっている。
これは新型コロナウイルスの感染から、国民の健康を守るという、党の方針が表れているともいえそう。投票日まで2か月半となったが、最近の全米の世論調査ではバイデン候補が7ポイント余りリードしている。...
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今回、米国の民主党党大会の会場はウィスコンシン州に設けられているが、主役のバイデン候補が来ない異例の大会となる。
ほかの主要な議員の演説や投票もオンラインだし、米国メディアですら、ごく一部しか中に入れないことになっている。
これは新型コロナウイルスの感染から、国民の健康を守るという、党の方針が表れているともいえそう。投票日まで2か月半となったが、最近の全米の世論調査ではバイデン候補が7ポイント余りリードしている。
しかし、全体の情勢としてはほとんどが接戦となっている。とりわけ注目されるのが、前回のトランプ大統領の当選を決定づけた、ラストベルトと呼ばれる工業地帯である。
先月バイデン候補は「よりよい再建を」という新しいスローガンを発表した。企業優先との批判もあるトランプ大統領に対抗して、労働者を優先した国の再建を果たすという姿勢を強調し始めた。
バイデンの出身地であるペンシルベニア州は前回、民主党がトランプ大統領に僅差で敗れた州だ。
バイデン陣営は動画配信やテレビCMを集中的に投入して、本来の支持基盤である労働者の票を取り戻そうとしている。
こうした戦略に、州内の有権者は「好感をもっている。」「我々の仲間だ。」などという声が聞かれた。州内の工場で働く男性は民主党の支持基盤である労働組合に加入しているが、4年前の選挙では、労働政策が合わずに民主党候補のクリントンではなく、党の指名を受けていないサンダースにあえて票を投じたという。
ところが結果的にトランプ大統領が誕生。4年間の政策は、労働者より大企業や富裕層を優先していると感じてきた。さらに新型コロナウイルスの感染拡大で、州の失業率は全米平均を上回る13%にまで悪化した。
自身もリストラのおそれを感じていて、労働者を大事にするというバイデンの政策に、期待を持ち始めている。
一方バイデン候補の政策に対して、州の産業界からは、批判の声も出ている。エネルギー関連の業界団体を運営する社長からはバイデン候補が打ち出した、自然エネルギーを増やして、将来的に発電所のCO2をゼロにするという環境政策は、左寄りすぎると反発している。
極端な環境規制の強化を推し進めれば、州内のシェールガスや石炭の業界で働く30万人以上の労働者が、仕事を失ってしまうというのだ。
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米国大統領戦・トランプ大統領に挑むのは・民主党・全国党大会(8月18日)
米国の大統領選挙。野党民主党の正副大統領候補を正式に指名する全国党大会が、まもなく始まる。
4年に1度の全国党大会だが、ことしは新型コロナウイルスの影響で、史上初めて、主要なイベントがすべてオンラインでの開催になった。
党大会の開催が迫った先週、バイデンは選挙戦を共に戦うパートナー、副大統領候補に、女性で黒人のカマラハリス上院議員を選出した。
対するトランプ大統領は、ハリス上院議員について「非常に意地が悪い」と非難を繰り返している。...
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米国の大統領選挙。野党民主党の正副大統領候補を正式に指名する全国党大会が、まもなく始まる。
4年に1度の全国党大会だが、ことしは新型コロナウイルスの影響で、史上初めて、主要なイベントがすべてオンラインでの開催になった。
党大会の開催が迫った先週、バイデンは選挙戦を共に戦うパートナー、副大統領候補に、女性で黒人のカマラハリス上院議員を選出した。
対するトランプ大統領は、ハリス上院議員について「非常に意地が悪い」と非難を繰り返している。
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米国・ファーウェイに追加制裁(8月18日)
米国の商務省は、中国の通信機器大手「ファーウェイ」への金融措置を更に拡大すると発表した。
メキシコやフランスなど21ヶ国にある38のファーウェイ関連会社を新たに対象に加える。
ロス商務長官は米国メディアとのインタビューで、ファーウェイは関連会社など第三者を介して米国の技術で開発された高度な半導体を入手していたと指摘した。
その上で更なる措置により、米国製の半導体やソフトウェアーがファーウェイに流れる経路を遮断するとしている。...
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米国の商務省は、中国の通信機器大手「ファーウェイ」への金融措置を更に拡大すると発表した。
メキシコやフランスなど21ヶ国にある38のファーウェイ関連会社を新たに対象に加える。
ロス商務長官は米国メディアとのインタビューで、ファーウェイは関連会社など第三者を介して米国の技術で開発された高度な半導体を入手していたと指摘した。
その上で更なる措置により、米国製の半導体やソフトウェアーがファーウェイに流れる経路を遮断するとしている。
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米国大統領選挙の行方(8月15日)
米国大統領選挙までわずか3か月を残すばかりとなった。トランプ大統領は人種差別的言動、戦後最悪の水準である失業率11.1%、新型コロナウイルスによる死者16万7000人を目の前に突き付けられ、バイデン前副大統領に追い込まれているが、ここに来てワクチン、中東和平、中国叩きという3つのカードを軸に巻き返しを図っている。
ところで、トランプ大統領は新型コロナウイルスワクチンに関して、早くから「ワープスピード作戦」と名打ち、ワクチン開発に力を入れてきた。...
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米国大統領選挙までわずか3か月を残すばかりとなった。トランプ大統領は人種差別的言動、戦後最悪の水準である失業率11.1%、新型コロナウイルスによる死者16万7000人を目の前に突き付けられ、バイデン前副大統領に追い込まれているが、ここに来てワクチン、中東和平、中国叩きという3つのカードを軸に巻き返しを図っている。
ところで、トランプ大統領は新型コロナウイルスワクチンに関して、早くから「ワープスピード作戦」と名打ち、ワクチン開発に力を入れてきた。まだまだ残されたハードルがあるが、ここにきてその成果が目に見える形となって出始めているのも事実である。
具体的には12日、米国製薬大手ファイザー社が英国科学誌「ネイチャー」に「臨床試験の初期段階でウイルスを攻撃し、感染を防ぐ中和抗体が1.9倍~4.6倍に増えた」との論文を発表し、トランプ陣営を勢いづかせている。
また、中東和平カードではイスラエルとUAEの国交正常化を仲介し、外交的成果をアピールすると共にユダヤ人票の取り込みを視野に入れているが、その結果をベースに、「トランプ大統領をノーベル平和賞の候補にするべきだ」という声すら出てきた。
中国叩きカードではファーウェイなど中国IT企業5社の機器やサービスを使う企業との取引を禁止する規制や、中国のプロパガンダ機関とみなす孔子学院の管理を強化する施策などを矢継ぎ早に発表し反中国感情が高まっている米国民の支持を集めつつある。
一方、バイデン副大統領は有色人種票、女性票を念頭にカマラハリス上院議員を副大統領候補に選び、中道、ウォール街票を得ようとジャネットイエレンFRB前議長を経済アドバイザーとして取り込むなど、着々と足元を固めている。トランプ陣営としてはバイデン候補の認知症疑惑や20年前のセクハラ疑惑、息子の不祥事問題を追及していく構えである。
現在、やや劣勢にあったトランプ大統領が巻き返しを図っている局面であるが、身内である共和党から「米国史上最も腐敗した無能な大統領を追い出せ」というトランプ大統領を猛批判する広告が繰り出されるなどの予期せぬ動きも出てきており、トランプ大統領にとっては不透明な要素も依然として横たわっている。
この3か月間は「大統領選」から目が離せない。いやそれ以後も。
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