サムスン、画期的な技術「グラフェンボール」を開発 (11月28日)
サムスンは、自社のスマートフォン「ギャラクシー7」の発火事件以降、バッテリーの負極にシリコンを用いたリチウム電池の研究に力を入れて取り組んできた結果、負極にグラフェンをコーティングしたグラフェンボール作成の技術開発に成功した。
また、サムスンはグラフェンボールの作成方法やこの技術がどのように作用するかに関する特許申請を行った。
この技術開発によって、スマートフォンのバッテリーの容量を45%増加させることが可能となり、かつ充電時間を従来の5分の1程に短縮することが可能になる。...
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サムスンは、自社のスマートフォン「ギャラクシー7」の発火事件以降、バッテリーの負極にシリコンを用いたリチウム電池の研究に力を入れて取り組んできた結果、負極にグラフェンをコーティングしたグラフェンボール作成の技術開発に成功した。
また、サムスンはグラフェンボールの作成方法やこの技術がどのように作用するかに関する特許申請を行った。
この技術開発によって、スマートフォンのバッテリーの容量を45%増加させることが可能となり、かつ充電時間を従来の5分の1程に短縮することが可能になる。
グラフェンは、炭素原子でできた1枚のシート状の物質で6角形の構造体を網の目のように並べたもので、鉛筆の芯の材料であるグラファイト(黒鉛)から取り出すことができる。
グラフェンの長所は、電子移動性が高く(集積回路の処理能力が高い)、熱伝導率が高く(アルミや銅の10倍)、強度がある(鉄の100倍)ことである。
したがって、半導体材料としてだけでなく、高性能バッテリーや海水を濾過する濾材などさまざまな分野での活用が期待される。
また、薄さも炭素原子1個分(0.1~0.3ナノメートル)と薄く、折曲げができるスマートフォンのディスプレイ等にも使用できる可能性を秘めている。
さらに、資源の豊富さや安全面、コスト面で優れている。
しかし、残念ながらこの技術は未だ開発途上であり、グラフェンの大量生産等もネックとなっており、2018年に販売予定の新製品にはこの技術を採用したスマートフォン等はまだ製品化に至っていない。
今後、この技術を採用した新製品が早期に登場することが期待されている。
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ロシア、超音速爆撃機TU22M3を全面改良へ(11月27日)
ロシアは、超音速爆撃機であるツポレフ「TU-22M3バックファイアー」の編隊を新エンジンと新型アビオニクス(航空電子機器)を搭載した爆撃機編成にアップグレードすることを予定していると発表した。
計画どおりに進めば、最初の全面改良された30機の超音速爆撃機が2018年にも初飛行を実施する計画である。
ツポレフ社の最高幹部によれば、「現在運用中の航空機の近代化は、ロシアの新国家武器プログラムに基づいて進められており、そのプログラムで定められたタイムスケジュール内に実施されることになる。...
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ロシアは、超音速爆撃機であるツポレフ「TU-22M3バックファイアー」の編隊を新エンジンと新型アビオニクス(航空電子機器)を搭載した爆撃機編成にアップグレードすることを予定していると発表した。
計画どおりに進めば、最初の全面改良された30機の超音速爆撃機が2018年にも初飛行を実施する計画である。
ツポレフ社の最高幹部によれば、「現在運用中の航空機の近代化は、ロシアの新国家武器プログラムに基づいて進められており、そのプログラムで定められたタイムスケジュール内に実施されることになる。」とのことである。
また、今回の「TU-22M3バックファイアー」の全面改良は、1983年に運行が開始されて以降最も広範囲にわたるものである。
さらに、航空機寿命の長期化に伴い「TU-22M3バックファイアー」には新型SVP24-22(高度電子システム)や新型NV-45レーダーや改善されたコックピット等が採用されている。
また、エンジンについてはNK-25エンジンに代えて「TU-160M2ブラックジャック」(新型可変翼超高速戦略爆撃機)のために開発された新型で燃費のよいNK32-02エンジンが採用される予定である。
さらに、ロシアの国防省筋によると「TU-22M3バックファイアー」には、「TU-160M2」に標準装備されている新型アビオニクス(航空電子機器)が装備される予定とのことである。
尚、「TU-22M3バックファイアー」はシリアでのISISに対する空爆を行っているロシアの主力爆撃機で、主要な武器は3基のX-22MAミサイルである。
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中国、最新型ロケット「長征6号」で人工衛星3基打上げ(11月22日)
2017年11月21日午後0時50分、中国は山西省太原衛星発射センターから、次世代液体燃料ロケット「長征6号」によって3基の小型地球観測衛星を打ち上げた。
「長征6号」は、中国航天科技集団公司上海航天技術研究所と中国運載火箭技術研究院が開発した小型人工衛星打上げに特化したロケットである。
2015年9月20日に第1回目の打ち上げに成功しており、今回2回目の打ち上げの成功となった。
今回「長征6号」には3基の人工衛星「吉林1号 04・05・06」が搭載されており、人工衛星は太陽同期軌道(衛星の軌道面全体が1年で1回転し、常に衛星の軌道と太陽の方向が一定に保たれる軌道)に乗った。...
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2017年11月21日午後0時50分、中国は山西省太原衛星発射センターから、次世代液体燃料ロケット「長征6号」によって3基の小型地球観測衛星を打ち上げた。
「長征6号」は、中国航天科技集団公司上海航天技術研究所と中国運載火箭技術研究院が開発した小型人工衛星打上げに特化したロケットである。
2015年9月20日に第1回目の打ち上げに成功しており、今回2回目の打ち上げの成功となった。
今回「長征6号」には3基の人工衛星「吉林1号 04・05・06」が搭載されており、人工衛星は太陽同期軌道(衛星の軌道面全体が1年で1回転し、常に衛星の軌道と太陽の方向が一定に保たれる軌道)に乗った。
「長征6号」は、全長約30メートル、直径が3.35メートル、重さ103トンの3段ロケットである。
また、「長征6号」の1段目の「YF-100」エンジンと2段目の「YF-115」エンジンは極めて高度な技術を必要とするケロシンと液体酸素を推進剤としている。
この高度なエンジンの導入により、低コストと高パフォーマンスを実現している。
一方、「吉林1号 04・05・06」は長光衛星技術有限公司によって開発された商業用リモートセンシング(遠隔操作により地球表面付近を観測する技術)衛星である。
この人工衛星はそれぞれ縦横1.1メートルX1.19メートル程の大きさで、重さは209ポンド(95キロ)である。
また、ソーラーパネルが装着されており3年以上使用できるように設計されている。
さらに、搭載している高性能のビデオカメラからの高解像度の画像データ等は、政府機関や関係業界に提供され地球資源の監視・調査、鉱物資源調査、農業分野等の幅広い分野で活用される予定である。
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中国、世界で初めてAIロボットが医師国家試験に合格(11月21日)
中国では、人工知能(AI)ロボットが世界で初めて国家医師試験に合格した。このAIロボットは、暁医(シャオイー)と呼ばれ、中国のトップレベルの音声認識技術開発会社「iflytek」社と中国の清華大学が共同で開発したものである。
暁医(シャオイー)は、2016年6月から百万近くの医学画像や53冊の医学専門書、2百万の診断記録、40万の医学関連文献・研究レポートを学習してきた。
そして、2017年8月の本番の筆記試験に臨み、見事合格したのである。...
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中国では、人工知能(AI)ロボットが世界で初めて国家医師試験に合格した。このAIロボットは、暁医(シャオイー)と呼ばれ、中国のトップレベルの音声認識技術開発会社「iflytek」社と中国の清華大学が共同で開発したものである。
暁医(シャオイー)は、2016年6月から百万近くの医学画像や53冊の医学専門書、2百万の診断記録、40万の医学関連文献・研究レポートを学習してきた。
そして、2017年8月の本番の筆記試験に臨み、見事合格したのである。
しかも、獲得した点数も600点満点中、456点と合格ラインの360点を大きく上回る好成績(全国53万人の受験者では中の上程度の出来)であった。各150分間の試験問題を、それぞれ20分足らずで解き終えてしまった。まさに、驚くべき出来事である。
共同研究所の主任は、単に膨大な記憶力に依存しているAIロボットが合格したにすぎないと批判する人たちに対して、「この国家医師試験の出題内容は毎年変わっており、その批判は道理に合っていない。」と説明した。
また、このプロジェクトのある幹部は「しかしながら、AIロボットが人間の医師に取って代わるようなことはない。医療の現場では予期せぬ事がしばしば発生し、AIロボットは持っている知識を柔軟に使うことができない。」と付け加えた。
その一方で、AIロボットは、2018年3月から中国全土で医学教育及び医療トレーニングや医療診断において医師の助手として活躍する予定である。
これにより、医療診断の正確性の向上や治療時間の短縮につながり、医師の補助機能を果たすものと期待される。
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中国・広州モーターショー、新エネルギー車に注目(11月20日)
『グローバル・タイムズ』等各英文メディアは、17日から、中国で広州モーターショー2017(テーマ:新技術・新生活)が開催されていると報じた。
広州モーターショーの会場の広さは約22万平方メートル(東京ドームの約5倍)で、中国国内外の自動車メーカーが世界初出展の47台を始め、131台の新エネルギー車を含む1,081台を出展している。
現在、電気自動車生産メーカー上位20社のうち、外国メーカーでランクインしているのは米テスラ社1社にすぎない。...
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『グローバル・タイムズ』等各英文メディアは、17日から、中国で広州モーターショー2017(テーマ:新技術・新生活)が開催されていると報じた。
広州モーターショーの会場の広さは約22万平方メートル(東京ドームの約5倍)で、中国国内外の自動車メーカーが世界初出展の47台を始め、131台の新エネルギー車を含む1,081台を出展している。
現在、電気自動車生産メーカー上位20社のうち、外国メーカーでランクインしているのは米テスラ社1社にすぎない。
今回、中国国有3大自動車メーカーの一つである上海汽車は同社初のコネクテッドカー(インターネットとの接続車)であるMG-6(従来型の駆動エンジンと新エネルギー技術とを組み合わせたハイブリッド車)を出展している。
また、二酸化炭素排出量ゼロを実現した水素電池燃料車FCV-80等100台以上の新エネルギー車を出展している。
さらに、2018年、10以上の新エネルギーモデル車の販売を予定している。
上海汽車の副社長は、『当社の使用しておるリチウム電池は、世界最先端の電池である。」と強調した。
加えて、中国の他のメーカーでは、航続距離400キロの電気自動車等を出展している。
中国での2017年10月の新エネルギー車の販売は前年比約2倍に増えており、今後、2019年の新エネルギー規制法施行によりますます増加することが見込まれる。
一方、日本からは日産の電気自動車リーフやトヨタのカムリのハイブリッド車等が出展されている。
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