トランプ前大統領とプーチン大統領は、親密な関係にあり、2021年大統領を止めてから、ロシアに依るウクライナ侵攻の2022年2月24日の後も含めて、計7回も電話で話しているという。この事実は、米国の著名なジャーナリスト、ボブ・ウッドワード氏が最近、出版した「戦争」という本で暴露しており、トランプ陣営もこの件については特に否定していない。
このことは、ウクライナの将来にとって明るい材料ではなく、ウクライナの今後の運命は、11月5日の米国大統領選挙結果により大きく左右されるものと想像される。...
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トランプ前大統領とプーチン大統領は、親密な関係にあり、2021年大統領を止めてから、ロシアに依るウクライナ侵攻の2022年2月24日の後も含めて、計7回も電話で話しているという。この事実は、米国の著名なジャーナリスト、ボブ・ウッドワード氏が最近、出版した「戦争」という本で暴露しており、トランプ陣営もこの件については特に否定していない。
このことは、ウクライナの将来にとって明るい材料ではなく、ウクライナの今後の運命は、11月5日の米国大統領選挙結果により大きく左右されるものと想像される。
トランプ前大統領は、かねてから自分が大統領に選ばれたら、ウクライナ問題を24時間で解決できると豪語してきた。これが可能だとは誰も信じないが、トランプ氏がロシアに対して考えている解決方法の輪郭は想像することができるという。さらに、トランプ大統領候補に対峙する副大統領候補、J.D.バンス氏は、シナリオをさらに発展させて、ウクライナを中立国にしてウクライナが、NATOに加盟できないことにすることを考えている。これは、取りも直さず、ロシア自体の要求していることに他ならない。
トランプ大統領候補は、今回は、ウクライナ戦争の収拾策について、揺るぎない計画を持っている。すなわち、ウクライナには米国の軍事援助を諦めさせることになる。すぐには実行されないまでも、この発表がウクライナをめぐる情勢を大きく変えることになる。欧州諸国は米国のこれまでの軍事援助に取って代わる方策は持ち合わせていないため、ウクライナ軍の戦力は、ロシアの攻撃に徐々に抵抗できなくなると予想される。
トランプ氏はロシアとウクライナに停戦会議を提案し、その会議でウクライナは弱い立場に立たされることになり、最終的には、ウクライナが敗北を認めることになるという。ウクライナの敗北は、これまで支援してきた欧州の敗北と10年前からウクライナ侵攻を図ってきたロシアの勝利に他ならない。
以上のシナリオにおいての疑問は、欧州諸国が、停戦交渉に参加できるかということである。トランプ氏が大統領になった場合は、ためらいなく欧州諸国をさておいて、直接ロシアと交渉を進めるものと予想される。
さらに、ロシアの勝利は、欧州諸国での右派勢力の勝利となり、これまでの民主主義政権を脅かすことにつながる。また、EUに加盟を希望しているモルディブ、ジョージア2国に対するロシアの侵攻も懸念される。
ともあれ、3週間後に迫った11月5日の米国大統領選挙結果、最悪のシナリオが実現しないことを願うばかりである。
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