これは、ウクライナ戦争での新たな段階に入っていることを意味している。ウクライナの大統領府は、ロシア軍が昨夜のうちにカホフカ水力発電所を爆発させ、ウクライナ軍の攻撃準備中のウクライナ軍駐屯地域に水害をもたらすことで、ウクライナ軍の攻撃に遅らせることを狙っているとしてロシアを強く非難した。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、火曜日の朝、緊急安全保障会議を招集した。水力発電ダムの決壊が作戦上、破滅的な結果をもたらす危険性があるためであった。...
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これは、ウクライナ戦争での新たな段階に入っていることを意味している。ウクライナの大統領府は、ロシア軍が昨夜のうちにカホフカ水力発電所を爆発させ、ウクライナ軍の攻撃準備中のウクライナ軍駐屯地域に水害をもたらすことで、ウクライナ軍の攻撃に遅らせることを狙っているとしてロシアを強く非難した。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、火曜日の朝、緊急安全保障会議を招集した。水力発電ダムの決壊が作戦上、破滅的な結果をもたらす危険性があるためであった。ウクライナとしては、まず洪水で影響を受けると予想される1.6万人の住民を避難させることを決定した。ロシアにより擁立されたノバ・カホフカ市自治体によると、ダムのある地域は洪水状態になっているという。
ウクライナ側の責任者は、150トンのモーターオイルがドニエプル川に流れ出したため、環境へのリスクに注意するように呼び掛けている。
ウクライナ大統領府の報道官は、「洪水で新たな燃料油のリークの危険性があり、環境に悪影響を及ぼす可能性がある。」と指摘し、ロシア側を強く非難し、「この新たな燃料油のリークの量は300トン以上になると予想している。」との予測を示した。
特に、ノバ・カホフカダムの決壊によるウクライナ南部の野生動植物などの生態系に与える悪影響が懸念されている。同報道官はロシア側による環境破壊行為を強く非難した。
なお、破壊された水力発電所のダムは、2014年のロシアによるクリミア半島侵攻後、ロシアの管理下にあり、ザポリージャ原子力発電所の上流に位置しているが、国際原子力機関IAEAの専門家によると、今のところ洪水による影響は表れていないという。
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