パリ市の緑化推進担当のナドフスキー助役は、これまで殺風景であったパリ12区で、冬期に80本の植樹を行ったことを例に挙げ、「2022年には、過去150年間でこのような多くの植樹を行い、伐採した樹木数の少ない年はなかった。」と報告している。パリ市長アン・イダルゴによると、冬期にパリ市全体で2.5万本の植樹が達成したという。
アン・イダルゴ市長は、2020年再選され、公約として任期終了年の2026年末までに17万本の植樹を達成することを掲げている。...
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パリ市の緑化推進担当のナドフスキー助役は、これまで殺風景であったパリ12区で、冬期に80本の植樹を行ったことを例に挙げ、「2022年には、過去150年間でこのような多くの植樹を行い、伐採した樹木数の少ない年はなかった。」と報告している。パリ市長アン・イダルゴによると、冬期にパリ市全体で2.5万本の植樹が達成したという。
アン・イダルゴ市長は、2020年再選され、公約として任期終了年の2026年末までに17万本の植樹を達成することを掲げている。イダルゴ氏は、現在、任期半ばで6.35万本の植樹を終えていて、目標の17万本植樹の1/3以上が達成されたと豪語している。
一方、イダルゴ市長の植樹実績については反対意見も多い。‘市民の樹木’グループの創設者ル・ダンテック氏によると、「市長は50㎝の苗木を植樹数に入れているが、このなかにはパリ外環状道路の土手部分の植樹(3年間で3万本を植え付ける。)を含めているので本来の植樹には当たらない。」という。
同氏はさらに、「パリ市は、間隔を充分取らずに植樹して抵抗力を高めようとしているが、これは本来の植樹の目的から外れていて、全ての樹木が成長した木にならない。」との危惧を表明した。
ナドフスキー助役によると、パリ市での伐採率は過去20年間で毎年20%ずつ減少していて現在では1.5%となり、伐採本数はたかだか、3000本/年に過ぎないという。ところが、パリ市の樹木剪定業者の組合長によると、樹木の足元で行う全ての土木工事は、樹木の寿命を縮め、害虫感染しやすくなっているという。
イダルゴ市長は、2026年までの任期中にパリの通りからできるだけ車をしめ出し、市庁舎周りや主だった3か所の公園、および約100箇所の学園通りの緑化を目標としている。
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