一方、カナダ政府はドイツ企業をカナダに誘致するに当たって、新しい道路を建設することと、地域の公共保健厚生サービスの拡充を約束している。...

一方、カナダ政府はドイツ企業をカナダに誘致するに当たって、新しい道路を建設することと、地域の公共保健厚生サービスの拡充を約束している。

カナダのジャステイン・トルドー首相は地域での容易な労働力の確保を保証し、さらに、「カナダの強みは、カナダ人そのものにあり、長所としてとても能力が高く、信頼できて開放的である。」とカナダを積極的に売り込んでいる。

特に、カナダ政府としては、フォルクスワーゲン社に88億ユーロ（＝約1.3兆円）を10年間にわたって貸し付けることで隣国の米国と電気自動車生産分野で競争したいと考えている模様だ。そのため、数か月前から財務優遇措置で多国籍企業を誘致する活動を開始している。さらに、カナダの天然資源には、バッテリー製作に必要な鉱物や金属が含まれており、さらにはバッテリー生産に必要なクリーン・エネルギーもこれから増加させる余地があるという。

過去の2年間で、カナダでは電気自動車用バッテリー生産分野で180億ドル（＝約2.4兆円）以上の投資を記録した。これまでの数十年間は、カナダの自動車産業がメキシコに移転される憂き目に遭ってきたが、バッテリー生産が呼び水となって、カナダでの自動車産業に活気が戻ることを期待している。