『AFP通信』の特派員によると、ロシアは、近年アフリカのマリで、軍事的、政治的な同盟国としての地位を固めているという。
ロシアの駐マリ大使と臨時軍政権代表の臨席の下で、ロシア~マリ両国間の軍事兵器の受領セレモニーが行われた。これに立ち会った『AFP通信』の特派員によると、マリが受領した軍事兵器として8機の戦闘機と2機のヘリコプターから構成されていた。なお、マリは、2022年3月と8月には同様なロシアの軍事兵器の供給を受けている。...
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『AFP通信』の特派員によると、ロシアは、近年アフリカのマリで、軍事的、政治的な同盟国としての地位を固めているという。
ロシアの駐マリ大使と臨時軍政権代表の臨席の下で、ロシア~マリ両国間の軍事兵器の受領セレモニーが行われた。これに立ち会った『AFP通信』の特派員によると、マリが受領した軍事兵器として8機の戦闘機と2機のヘリコプターから構成されていた。なお、マリは、2022年3月と8月には同様なロシアの軍事兵器の供給を受けている。マリ軍事政権は、ロシアの軍事兵器を購入したと表明しているが、購入金額などの詳細については発表していない。
なお、マリは2012年からイスラム過激派グループの攻撃目標をなっていて、安全保障面、政治面および人道面で危機状態に陥っていた。
2020年の軍事クーデターでマリの軍幹部たちが政権を奪い、2022年にはフランス軍とその同盟国との軍事同盟を破棄して、その代わりにロシアとの同盟関係に転じた。
多くの消息筋によると、マリ軍事政権は2021年末からロシア民兵組織ワグナーグループをマリに呼び寄せ始めていて、彼らの蛮行が多くの国で非難の的になっている。 マリ軍事政権は、ワグナーグループとの関与を否定しており、ロシアとの長い付き合いを復活させただけだと説明している。
フランスの陸、空参謀本部長は、ルーチン的なロシアの軍事兵器供給でマリの戦力が過去2年間で増強されていると指摘している。参謀本部長は、さらに今回供給されたロシア軍事兵器によってマリ軍がイスラム過激派に対して、先制攻撃や敵の反撃に対する迅速な後退などの多彩な戦術が可能となると指摘している。
なお、マリなどへのロシアの軍事兵器輸出が、ウクライナ戦争を継続するロシアの収入源になっていることは誠に遺憾に思う。
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