オランダのアムステルダムで先週、世界で初めてプラスチックの包装などを一掃したスーパーマーケットの売り場が誕生した。世界ではプラスチックが過剰に使用されており、その地球環境を破壊する影響を抑えようとする動きが広まっている。
オランダのスーパーマーケット・チェーン、「エコプラザ（Ekoplaza）」のアムステルダムにある1支店で28日、プラスチックを一掃した食料品の売り場が設けられた。そこには700点近くの商品があり、ガラス、金属、段ボールなどの従来の素材で包装されたものに加えて、生物分解して堆肥化する新たなバイオ素材によって包装されたものなどが並べられている。
エコプラザは環境保護団体の「ア・プラスチック・プラネット（A Plastic Planet）」と組んで、その売り場を設けた。...
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オランダのスーパーマーケット・チェーン、「エコプラザ（Ekoplaza）」のアムステルダムにある1支店で28日、プラスチックを一掃した食料品の売り場が設けられた。そこには700点近くの商品があり、ガラス、金属、段ボールなどの従来の素材で包装されたものに加えて、生物分解して堆肥化する新たなバイオ素材によって包装されたものなどが並べられている。
エコプラザは環境保護団体の「ア・プラスチック・プラネット（A Plastic Planet）」と組んで、その売り場を設けた。同スーパーは、オランダ国内に74店舗を展開しており、年内にも全ての支店にプラスチックゼロの売り場を設けていくと説明している。
プラスチック製品は我々の生活に密着しており、それがない生活は想像しにくい。しかし人類の捨てる文化に対し、地球は多額の代償を払っている。水のペットボトルや使い捨てのコーヒーカップなど、ほんの数分間だけ使うものであっても、完全に分解されるまでには数世紀の時を要するという。
米科学誌「サイエンス・アドバンシズ（Science Advances）」に掲載された研究によると、人類は2015年までに、83億トンのプラスチックを製造したが、63億トンがプラスチックゴミとなった。その内リサイクルできたのは僅か9％に過ぎず、79％は埋め立て地で使われたり、自然環境に投棄されたりした。
プラスチックゴミの量を削減し、持続可能な社会の実現に向けて、取り組みを進める国も出てきた。例えば、ケニアでは昨年8月、プラスチックによる汚染を防止するための世界で最も厳しい法律が定められ、これによれば、ポリ袋を製造、販売、そして使用しただけでも最大4年の禁錮刑ないし4万ドルの罰金を科される可能性がある。
英国ではメイ首相が、2042年までにプラスチックゴミを可能な限り一掃する方針を打ち出した。プラスチック包装の40％以上は、食料品の小売店によるものであり、昨年同国で実施された世論調査では、91％の人がプラスチック包装のない売り場の設置に賛成した。
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