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習近平主席訪朝見送りか(9月4日)
3日の外交部の定例記者会見で、華報道官は北朝鮮の建国記念日にどの指導者が訪朝するのかという質問に対して、「現在のところ誰が訪朝するかは明きらかにできない」と返答した。
9月9日の北朝鮮の建国記念日に習近平主席が訪朝するのではないかと取沙汰されていたが、北朝鮮の非核化が停滞するなかにあって、中国として非核化の圧力を強めるために訪朝を見送った可能性もあるし、もともと訪朝の計画はなかったとも思われる。...
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3日の外交部の定例記者会見で、華報道官は北朝鮮の建国記念日にどの指導者が訪朝するのかという質問に対して、「現在のところ誰が訪朝するかは明きらかにできない」と返答した。
9月9日の北朝鮮の建国記念日に習近平主席が訪朝するのではないかと取沙汰されていたが、北朝鮮の非核化が停滞するなかにあって、中国として非核化の圧力を強めるために訪朝を見送った可能性もあるし、もともと訪朝の計画はなかったとも思われる。
もとより中国の北朝鮮の核に対する警戒感は強かったことから、「段階的でもいいから非核化の行程表を」という中国の圧力は一段と強まるだろう。
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注目は建国70周年の軍事パレード(9月1日)
(膠着状態にある米朝関係・注目は建国70周年の軍事パレード)
米朝関係が膠着状態に陥っており、非核化に関しての進展も現時点では見られない。8月28日にマティス国防長官は「米韓合同軍事演習をこれ以上中止する理由はない」と米韓合同軍事演習の再開を口にしたが、トランプ大統領は29日ツイッターに「金委員長とは良好な関係にあるため、米韓合同軍事演習に巨額の費用を費やす理由はない」との書き込み、マティス長官の発言を否定した。...
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(膠着状態にある米朝関係・注目は建国70周年の軍事パレード)
米朝関係が膠着状態に陥っており、非核化に関しての進展も現時点では見られない。8月28日にマティス国防長官は「米韓合同軍事演習をこれ以上中止する理由はない」と米韓合同軍事演習の再開を口にしたが、トランプ大統領は29日ツイッターに「金委員長とは良好な関係にあるため、米韓合同軍事演習に巨額の費用を費やす理由はない」との書き込み、マティス長官の発言を否定した。その一方で「日本や韓国との合同演習はいつでも再開できる。その時はかってない規模になるだろう」と書き込み、北朝鮮への牽制も忘れてはいない。北朝鮮は今月9日に建国70周年を記念式典に大規模軍事パレードを予定しているとみられており、習近平国家主席もこの式典に参加するというが、今後の流れはどうなるのだろうか。
(北朝鮮の背後で糸を引くのは中国か?)
トランプ大統領は「米朝関係が膠着状態にあるのは、北朝鮮の背後で中国が糸を引いているからであり、北朝鮮は、中国から巨大な圧力を受けている」との認識をツイッター上で示した。中国が北朝鮮に及ぼす影響力を対米カードにしようとしているのは容易に想像がつく。米中貿易戦争で劣勢に立つ中国は、中間選挙を目前に控え直ぐに、成果を得たいトランプ大統領の足元を見て、非核化が進展しないよう圧力をかけているのかもしれない。トランプ大統領は中国に対し22兆円規模の関税措置を9月6日の公聴手続きが終わり次第すぐに発動するとしており、中国がかなり焦っているのは間違いないとみられる。米中貿易戦争も複雑に絡みあい問題は複雑化してきている。
(米朝関係今後の展開を読む)
トランプ大統領は非核化交渉が進まないのは北朝鮮のせいではなく、中国のせいだということで、中国に圧力をかけている。米国・ブルームバーグのインタビューでは「北朝鮮は少なくとも、ミサイル発射実験はしていないし、拘束された人質も返ってきた。加えて最近の北朝鮮は核実験もしていない。これらはとても良い兆候だ」と金正恩委員長との関係が良好である点を強調し、北朝鮮をもちあげてみせた。こうした流れを踏まえると、9日の北朝鮮建国70周年記念式典の軍事パレードは形式的なものになり、米国を刺激する内容にはならない可能性が高い。さらに注目は15日からニューヨークで始まる国連総会で、現時点でその演説者リストの中に金正恩委員長の名前は確認できないが、一般討論演説の日程はあくまで暫定的なものであり、加盟国の要請や事情により演説者や日時が調整される可能性もあるといい、金正恩委員長が国連で演説する可能性がないとは言い切れない。もし金委員長の演説が行われた場合には米朝首脳会談がニューヨークで開かれる公算が強くなる。いずれにしてもここ数か月で、トランプ大統領はその成果はともかくとして、北朝鮮と良好な関係になったことを強調し、貿易赤字を抱える中国に対しては強硬な姿勢を示せたということで中間選挙に臨むことだけは間違いなさそうだ。しかし米国国内でトランプ大統領の周辺を見ると、不安材料がいくつも転がっている。トランプ大統領の顧問弁護士だったマイケルコーエン氏が司法取引に応じ、「トランプ氏の指示のもとで犯罪を行った」と証言し、他にも「ロシア疑惑」についての決定的な情報を持っていると言われていることなどが例としてあげられる。国内でトランプ大統領は就任以来最大の法的かつ政治的な危機に直面しているといえ、国内、国外でのせめぎ合いが続いている。
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トランプ大統領の取引は成功するのか(8月31日)
29日のトランプ大統領はツイッターで、ホワイトハウスからの声明として、米朝関係がうまくいかないのは、中国の北朝鮮の圧力のせいだとしていたが、それに対し30日中国外交部の華報道官は、「根拠のない非難であり、『巧妙なロジック』だ」皮肉交じりに言い、「話を続けないし、続けることもできない」と定例記者会見で語った。
トランプ大統領のツイッターの内容は、「北朝鮮が中国からの多大な圧力の下にいると強く感じている、なぜなら米国と中国政府間との貿易摩擦があるからだ。...
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29日のトランプ大統領はツイッターで、ホワイトハウスからの声明として、米朝関係がうまくいかないのは、中国の北朝鮮の圧力のせいだとしていたが、それに対し30日中国外交部の華報道官は、「根拠のない非難であり、『巧妙なロジック』だ」皮肉交じりに言い、「話を続けないし、続けることもできない」と定例記者会見で語った。
トランプ大統領のツイッターの内容は、「北朝鮮が中国からの多大な圧力の下にいると強く感じている、なぜなら米国と中国政府間との貿易摩擦があるからだ。また我々は中国が北朝鮮に対して、資金、エネルギー、肥料などの物資を提供していると認識している。」というものであり、さらに米韓合同軍事演習は多額の費用がかかるので行う理由はないが、再開しようと決断すれば、いつでもできること、米中間の貿易摩擦は習近平主席との間で解決できるだろうというものである。
中国の2018年1~7月の対朝貿易は17年同期に比べ56.1%減(輸出40.0%減、輸入88.7%減)となっている。対朝輸入は2017年同期には16年に比べすでに29.2%も減少したことからすれば、北朝鮮の外貨獲得の手段が極めて細くなっていることがわかる。輸出は2017年下半期からは若干増加しているが、トランプ大統領がいうように、中国が国連の経済制裁を全く無視している数字とは思われない。もちろんこれは通関統計の数字であり、このほかに密輸もあるとは思われるが、密輸がそれほど大規模に行えるとは思えない。
また北朝鮮が中国の影響で、米国との交渉に応じなくなったという対中非難は、6月の米朝首脳会談の前にした、5月24日にトランプ大統領が米朝首脳会談の中止を言い募ったときの構図にも似ている。この時には金英哲副委員長の訪米をうけて、1週間後には米朝首脳会談を予定通りに行うことを発表したが、今回のポンペオ国務長官の訪朝中止も同じように北朝鮮へ圧力をかけることを目的にしたのであろうか。しかしそれにしてはあまりにも趣旨に一貫性がない。
9月の国連総会の場で、米朝首脳会談、あるいは米中南北による終戦宣言などの劇的な効果を狙っているのかもしれないが、周到な準備なしには、大統領の思惑通りには進まないだろう。
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北朝鮮をめぐる韓米、日米の亀裂(8月30日)
マティス国防長官が米韓合同軍事演習の再開を示唆した。米韓合同軍事演習が再開されれば、北朝鮮にとってみれば、終戦宣言が遠ざかり、それは金正恩体制の保証も遠ざかることを意味している。米朝首脳会談以降、米朝間では、終戦宣言が先か、非核化が先かの鍔迫り合いが行われていたわけだが、ポンペオ国務長官の訪朝取り消しとともに、米国側は「もはや待てない」というシグナルを北朝鮮に送ったことになる。
「北朝鮮は核実験場の廃棄や、ミサイルエンジンの工場の破壊、朝鮮戦争時の米兵の遺骨の返還など、米朝首脳会談の約束を実行しているのに、米国は米韓合同軍事演習という『行動』の一つをやめたにすぎない」と北朝鮮は言っていたが、米国の『行動』に過ぎなかったものが早くも再開されることになりそうである。...
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マティス国防長官が米韓合同軍事演習の再開を示唆した。米韓合同軍事演習が再開されれば、北朝鮮にとってみれば、終戦宣言が遠ざかり、それは金正恩体制の保証も遠ざかることを意味している。米朝首脳会談以降、米朝間では、終戦宣言が先か、非核化が先かの鍔迫り合いが行われていたわけだが、ポンペオ国務長官の訪朝取り消しとともに、米国側は「もはや待てない」というシグナルを北朝鮮に送ったことになる。
「北朝鮮は核実験場の廃棄や、ミサイルエンジンの工場の破壊、朝鮮戦争時の米兵の遺骨の返還など、米朝首脳会談の約束を実行しているのに、米国は米韓合同軍事演習という『行動』の一つをやめたにすぎない」と北朝鮮は言っていたが、米国の『行動』に過ぎなかったものが早くも再開されることになりそうである。北朝鮮の『民主朝鮮』29日に、「朝米関係が国際社会の期待に達していないのが、米国が朝鮮との対話を尊重していないからであり、・・・終戦宣言が未だ発布されないのは、双方の信任と尊重にとって重大な問題だ。」と記している。
米朝関係が膠着状態に陥っているなかで、前のめりで北朝鮮との関係を改善しようとしてきた韓国の立場も微妙になってきた。今月末には開所するとされていた開城での共同連絡事務所についても、国連の制裁違反に当たる可能性が高いとして、開所を延期することになった。まして鉄道や道路の連結にはさらに多くの資機材が必要になってくることから、当分は実際の工事は難しくなる。さらにポンペオ国務長官の訪朝取り消しや米韓合同軍事演習について、米国から韓国への事前通告がなかったことから、韓国の対米不信感および知らされなかった文在寅大統領への韓国民の不信感も募ることになる。
9月の文在寅大統領の訪朝についても、米国が不信感を持っているとも伝えられている。韓国はなお米朝の仲介役を果たせるとしているが、韓国が北朝鮮に非核化を強く求めない限り、米韓の亀裂が深まっていく可能性が高い。
一方で日本が、米国への事前通告なしに、7月に北朝鮮と接触を図ったとして、日米間にも亀裂が生じているとも伝えられている。
トランプ大統領はツイッター上では、金正恩委員長との2度目の会談に対する希望は述べている。しかし米朝関係は限りなく米朝首脳会談以前の状態に戻りそうであり、日米韓の状態は6.12以前よりも悪くなっているようである。
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北朝鮮密輸船か・日本に寄港続く(8月30日)
北朝鮮産の石炭の密輸に関わった疑いがある貨物船が日本に複数回寄港している事がわかった。
日本に寄港していたのは8月に韓国政府から入港禁止措置を受けた貨物船4隻で、2016年3月以降、日本に合計25回寄港していた。
今年3月に国連に制裁違反の疑いを指摘されて以降も複数回寄港しており、日本の取り締まりの網をくぐり抜けていた可能性がある。
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