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北朝鮮建国70周年式典・最大の注目は軍事パレード(9月8日)
(北朝鮮建国70周年式典・最大の注目は軍事パレード)
北朝鮮は建国70周年を迎え祝賀ムードが高まっているが、最大の注目は軍事パレードで、米国を射程に収めるICBMが登場するかどうかに注目が集まっているが、米国を刺激することは避けるのではないかという見方が強い。その一つとしてはつい先日、金正恩委員長が平壌を訪問した韓国の特使団に対し「トランプ大統領の1期目の間に非核化できるよう望んでいる」との意思を伝えたことを、トランプ大統領が演説で取り上げ、「金委員長は素晴らしい。...
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(北朝鮮建国70周年式典・最大の注目は軍事パレード)
北朝鮮は建国70周年を迎え祝賀ムードが高まっているが、最大の注目は軍事パレードで、米国を射程に収めるICBMが登場するかどうかに注目が集まっているが、米国を刺激することは避けるのではないかという見方が強い。その一つとしてはつい先日、金正恩委員長が平壌を訪問した韓国の特使団に対し「トランプ大統領の1期目の間に非核化できるよう望んでいる」との意思を伝えたことを、トランプ大統領が演説で取り上げ、「金委員長は素晴らしい。私は彼を尊敬しているし、彼も私を尊敬している。北朝鮮は非核化をゆっくりやればよい」と金委員長を持ち上げたことがあるかも知れない。また、式典に中国・習近平国家主席が出席するかどうかが注目されていたが、習主席は今回の式典を欠席し、代わりに党内序列第3位の栗戦書全国人民代表大会常務委員長が参加することになり、その背景として、中国は米国との間で米中貿易戦争を抱え、米国にこれ以上刺激材料を与えないようにしているということが考えられる。
(北朝鮮は非核化の意思を具体的に示す必要がある)
金正恩委員長は非核化の意思があると、口では言うものの、北朝鮮は、水面下で核・ミサイルの開発を続け、国連の経済制裁をかいくぐるために、海上で違法に物資をやりとりしている疑いを国際社会から持たれている。今回、建国70周年記念式典に参加が確認された外国首脳がモーリタニアの大統領のみ(7日時点)であり、日米が中心となって行っている北朝鮮の違法な海上活動の警戒監視活動には、9月中旬から豪州やニュージーランドも加わることになったことなどからも国際社会から北朝鮮が信用されていないことは明らかである。北朝鮮は非核化への意思を、工程表の提示など具体的な行動で示す必要がある。その意味では今回、北朝鮮が行うとされている軍事パレードから非核化に対する北朝鮮の本音をある程度読み取ることが可能だろう。出てくるミサイルの種類によってどの国を敵視しているかを読み取ることは可能であり、逆にミサイルを出さない場合には融和ムードを演出し、非核化を遅らせる時間稼ぎに使うという手の込んだやり方を画策していると読み取ることができるだろう。そうした中で建国70周年記念式典に続き18、19日に予定されている南北首脳会談でどのような話に展開していくのかが今後の焦点の一つとなる。一連の流れを注視していきたい。
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北朝鮮・金委員長“非核化はトランプ大統領の任期中に” (9月7日)
金正恩委員長の特使が非核化の意思を伝えたことにトランプ大統領も反応した。
金委員長がトランプ大統領の任期中に非核化できるよう望んでいると話したことに対して米朝は一緒にやり遂げるだろうと金委員長に対する信頼を示した。
来週にはビーガン特別代表が韓国、日本、中国を訪問する。
ポンペイオ国務長官は非核化の約束を履行するにはやるべきことが山積しているとコメントした。
金正恩の非核化の意思は(9月7日)
5日に訪朝した韓国の特使団によれば、金正恩委員長は、トランプ大統領の1期目の任期が終わるまでには非核化を実現すると述べたという。実際には今から非核化に着手してもあと2年で非核化を実現させることは難しいが、トランプ大統領が度々金正恩委員長に話し合いを呼び掛けるのに呼応するように、首脳同士では信頼関係があることをアピールする形になっている。
さらに豊渓里の核実験場はすでにその3分の2が完全に崩壊していること、東倉里のミサイル実験場が唯一の大陸間弾道ミサイルの発射実験場であり、ここが使えなくなったということは、大陸間弾道ミサイルの発射実験は行えないことを意味すると語ったという。...
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5日に訪朝した韓国の特使団によれば、金正恩委員長は、トランプ大統領の1期目の任期が終わるまでには非核化を実現すると述べたという。実際には今から非核化に着手してもあと2年で非核化を実現させることは難しいが、トランプ大統領が度々金正恩委員長に話し合いを呼び掛けるのに呼応するように、首脳同士では信頼関係があることをアピールする形になっている。
さらに豊渓里の核実験場はすでにその3分の2が完全に崩壊していること、東倉里のミサイル実験場が唯一の大陸間弾道ミサイルの発射実験場であり、ここが使えなくなったということは、大陸間弾道ミサイルの発射実験は行えないことを意味すると語ったという。これもトランプ大統領にとってみれば、米国本土を射程におくミサイルが発射されなければ米国は安泰ということになり、自身の成果となる。ただし中近距離のミサイルの脅威は依然残っているし、新たに建設された核施設がどうなっているのかはわからない。
一方北朝鮮の対外宣伝メディアは6日に「危機に直面した韓国経済の出口は南北経済協力にある」というメッセージを発信した。韓国の北朝鮮への経済協力は、国連の経済制裁違反にあたるとして、実行に移せずにいるのであるが、韓国は経済協力を行おうと南北協力基金を増やす措置をとっている。
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朝鮮半島の非核化は動き出すか(9月6日)
9月9日の北朝鮮の建国記念日や9月末の国連総会という重要な行事日程が予定されているなかで、膠着状態に陥っている米朝関係、とくに北朝鮮の非核化がどのように動きだすかに注目が集まっている。
5日に韓国の特使団が訪朝したが、その内容を6日午前南北朝鮮が同時に発表した。文在寅大統領は18-20日北朝鮮を訪問し、首脳会談を行うことになった。また5日金正恩委員長は非核化について「朝鮮半島から武力衝突の危険や戦争の恐怖を完全に追い出し、この地を核兵器も核脅威もない平和の地にしていこうというのがわれわれの確固たる立場であり、自分の意思」であると述べ、また「朝鮮半島の非核化実現のため、北と南がより積極的に努力していこう」とも述べたという。...
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9月9日の北朝鮮の建国記念日や9月末の国連総会という重要な行事日程が予定されているなかで、膠着状態に陥っている米朝関係、とくに北朝鮮の非核化がどのように動きだすかに注目が集まっている。
5日に韓国の特使団が訪朝したが、その内容を6日午前南北朝鮮が同時に発表した。文在寅大統領は18-20日北朝鮮を訪問し、首脳会談を行うことになった。また5日金正恩委員長は非核化について「朝鮮半島から武力衝突の危険や戦争の恐怖を完全に追い出し、この地を核兵器も核脅威もない平和の地にしていこうというのがわれわれの確固たる立場であり、自分の意思」であると述べ、また「朝鮮半島の非核化実現のため、北と南がより積極的に努力していこう」とも述べたという。ただしこの発言がより具体的な行動、例えば非核化のためのタイム・スケジュールの発表や核施設の申告などにつながるかは不明である。
一方中国はこの訪問に期待を寄せる一方で、米朝がお互いに相手に「騙される」のではないかとの不信感があり、確実な成果が得られないのなら、動き出さないという立場をお互いがとっていることために南北朝鮮や米朝の間でも成果を得るのは難しいのではないかとも見ている。米朝の不信感が強いので、特使団は具体的な成果を出せずに、単に「行っただけ」に終わるのではないかとの懸念も抱いている。
またトランプ大統領が度々、中国によって北朝鮮が態度を変えたといっていることに対し、6月12日の米朝首脳会談の前にも中国を疑っていたが、同会談は順調に終わったのに、なぜまた中国を疑うのかと不満を述べ、北朝鮮の最終的な核放棄が中国の長期的な利益につながっていることを改めて強調した。
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南北首脳会談18日~20日開催で合意(9月6日)
韓国が南北首脳会談について北朝鮮と18日~20日で合意したと発表した。
韓国・文在寅大統領と北朝鮮・金正恩党委員長による南北首脳会談は今年4月に初めて開催されて以降、3回目となる。
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