【タレコメ】
政治は変われるか~新党首決定の舞台裏~
東京大学大学院・鈴木一人教授(VTR) 石破さんの考え方自体は今の日米関係の流れに逆らうものではない。日本が独自の防衛をより強化して米国の負担を減らすことについては、トランプ政権であれ、ハリス政権であれ、積極的に受け入れる素地はある。だからといって石破さんが米国に対して対等を強調しすぎると米国の都合に合わなくなる。どこまでうまくそのバランスをとれるかというところが対米関係の鍵になる。
2024/09/29 NHK総合・東京[NHKスペシャル]
東京大学大学院・鈴木一人教授(VTR) NATOというのは集団防衛なので、ある国が攻撃されたら同盟国を支援する、ある種義務が発生する。例えば、それこそフィリピンが攻撃されたら他の同盟国はフィリピンを助けるためにこの戦争に参加するということが求められる。これがいわゆる同盟の巻き込まれる恐怖というものだが、むしろ今やっているような特に、日米韓のような有志国間のつながりの場合には北朝鮮問題であるとか、(米英豪による)AUKUSとかになると海洋安全保障とか、それぞれテーマが決まった形で組み合わせを作っていくという方が今のアジアの安全保障の状況や脅威認識に向いているのではないか。
2024/09/29 NHK総合・東京[NHKスペシャル]
中央大学・中北浩爾教授 総裁選挙の中で石破さんは「金融所得課税を強化する」と発言して、かなり強い批判を浴びて、岸田政権の成長と分配の好循環であるとか、貯蓄から投資へという流れを引き継ぐと明言した。その上で石破カラーというものをどうやってつけていくのかという問題がある。石破さんは格差の是正ということを強調してきたわけであり、最低賃金の引き上げの加速であるとか、岸田政権に当初導入された超富裕層に対するミニマムタックスを強化していくとか、さまざまな方法があると思う。経済のロジックということを重視しながらも一方で、石破カラーをどう打ち出していけるか、現実と理想、これをどう両立させていくのかを追求してもらいたい。
2024/09/29 NHK総合・東京[NHKスペシャル]
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