【タレコメ】
深刻化する人手不足・暮らしは・対策は
経営共創基盤・グループ会長・冨山和彦 物流は今、非常にブラックな状況で厳しい状況にある。賃金は高くない、労働条件は厳しい、だからドライバーが増えないという悪循環にあるので時間外労働への規制はやむをえない。問題は規制強化を供給側がどう乗り越えていくかということ。日本の物流はかなりの高頻度物流をやっており、生産性の改善余地がものすごくある。そっちに向かえばCO2の問題も含め、いい方向に循環できる。
2023/06/18 NHK総合・東京[日曜討論]
立教大学・首藤若菜 2024年問題ではドライバーの労働時間が短くなることで、平均で14%ぐらいの荷物が運べなくなるとされている。大型ドライバーは平均年齢が50歳なので今後高齢化していく中で若手が入ってこない場合、2030年の段階で30%の荷物が運べなくなる。物流は混乱し日本経済・社会生活にも大きな影響を及ぼすことが考えられる。
2023/06/18 NHK総合・東京[日曜討論]
リクルートワークス研究所・主任研究員・古屋星斗 今後は、成長したあがりを配分するという配当型賃上げではなく、優秀な人材を獲得してそれを企業の成長につなげていくという投資型の賃上げの考え方に変わらざるを得ない。
2023/06/18 NHK総合・東京[日曜討論]
経営共創基盤・グループ会長・冨山和彦 企業も個人も劇的な転換が10年ぐらい前から始まっていたのに気がつかなかった。デフレ下ではどんどん値段が下がってくるので頑張って賃金を下げていく、コストを下げてという競争をこの30年ぐらいずっとやってきた。ここにきて構造がまったく変わってしまった。
2023/06/18 NHK総合・東京[日曜討論]
経営共創基盤・グループ会長・冨山和彦 実は日本では2000年代から運転手の数が足りなかった。少子高齢化で労働生産人口が減っている。エッセンシャルワーカーの需要はシニア層が生んでいる場合が多く、そうすると完全に需給バランスが崩れてくる。これが地方から段々広がってきている。
2023/06/18 NHK総合・東京[日曜討論]
BNPパリバ証券・チーフエコノミスト・河野龍太郎 この春、日本でもついにコロナが終わり、経済再開が始まり、旅行・外食に客が増えてきている。そこで一気に労働需給のひっ迫が顕在化してきた。コロナ後のリベンジ消費は始まったばかりだが、今後、需要はあっても人手不足でサービスを供給できない状況が予想される。この10年間、デフレが問題だとして財政金融政策ばかりに集中し労働供給力低下の問題を棚上げしてきたことの弊害が一気に出てきている。
2023/06/18 NHK総合・東京[日曜討論]
リクルートワークス研究所・主任研究員・古屋星斗 今、起きているのは単なる人手不足ではない。労働の需要、企業の需要側に起因する人手不足というよりは、この社会に必要な働き手を日本社会が供給できなくなってきたことに起因する人手不足。
2023/06/18 NHK総合・東京[日曜討論]
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