【タレコメ】
安倍元首相との関係は?岸田首相の真意は
元外務事務次官・藪中三十二 党内全体で保守的な圧力はものすごく強いと思うが、その中でぎりぎりと踏ん張っている印象。北京五輪パラリンピックにしても大々的な外交的ボイコットというものではないが、実態的にぎりぎりの決定をし、現実的アプローチをしていこうとしている。米国などでもバイデン大統領が「さあ、中国と競争だ」と言いながら一方で安定的な関係を作るとしている。こうした姿勢は岸田総理の姿勢とも似ている。日本はきちんとした防衛力の整備は必要だが、その一方で台湾有事だと煽るのではなく、どうやってそこで平和を創っていくのかというところが求められている。
2021/12/26 TBSテレビ[サンデーモーニング]
寺島実郎 政治セクターの人たちのモードは来年7月の参院選挙というところに照準を合わせている。票につながる政治をものすごく意識している。日本政治で重要なのは分配と負担。誰が分配を得て誰が負担するのか。例えばアベノマスクも昨年12兆7000億円を使った10万円の国民給付も今般18歳以下の人に16兆円を配ることになる。問題はこの16兆円が日本の防衛費がどうのと言う議論の3年分の話。配らないより配った方がいいという人もいるかもしれないが、悲しいまでに日本の政治が歪んだ方向に進んでいることに気が付く必要がある。赤字国債を積み上げて日本の債務はGDPの2.3倍になっている今、そんな余裕があるのか。子ども達の世代のために何かやる必要があるのなら、10年後、20年後に食べていけるだけの産業とか経済の基盤を国家戦略としてどうするべきなのか。それを本気で議論しないといけないはずだが、話の方向感がまるで違いポピュリズムの方に向かっている。
2021/12/26 TBSテレビ[サンデーモーニング]
毎日新聞専門編集委員・与良正男(VTR) 岸田総理は安倍さんと決定的に対立しては自民党内で政権が維持できないというジレンマがある。安倍さんの宿願は憲法改正なので、憲法改正を言い続けている限りは安倍さんに足をすくわれることはないとの計算がある。言い換えれば憲法改正が岸田政権にとって政権維持装置になっている。
2021/12/26 TBSテレビ[サンデーモーニング]
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