【あの一言】
御厨貴の発言まとめ
比例代表制の評価・政治主導とは 小選挙区で落ちた人がなぜ比例で復活するのかという疑問がある。「比例復活があるので大丈夫だ」みたいな話にもなり、一種の抜け道にされている。比例代表制は少数意見を重視するためにあるという理屈で小選挙でだめだった人を助けるような仕組みになっており、そこは考えていく必要がある。
2021/08/23 BSテレ東[日経ニュースプラス9]
自民党総裁選・顔ぶれは? この状況で新しい総裁に立候補する人は、昔(の自民党)であれば勢いよく手を挙げたところだろうが、今は勢いよく挙げられないでもじもじしている。一体何をしているのかという感じであり、こういう状況になると案外、菅総理が逃げ切るかもしれない。つまり手を挙げられないうちに菅総理が勝ってしまうというようなことが十分考えられる。
2021/08/23 BSテレ東[日経ニュースプラス9]
東京大学名誉教授・御厨貴 コロナの収拾を政権がうまくやっていると、国民にみせられるかどうかにかかっている。今のようにやっているように見せながら、(ワクチンの)供給が足りなくなったから途中で回らなくなったというような話になると、たちどころに政権に響く。国民のみんなが打てる状況になっているというところまで持っていければ、現状を維持できるのではないか。
2021/07/11 BSテレ東[NIKKEI 日曜サロン]
東京大学名誉教授・御厨貴 244の安定多数というふうに考えるのは当然だが、世の中は分からないもので、議席数が244をちょっと上回るか、あるいはちょっと減ったとかという数が出たりする場合がある。そうするとその数を巡って自民党の中でいろんな問題が起きたのが従来の自民党だった。それだけ元気のある人は今の自民党には多分いない。
2021/07/11 BSテレ東[NIKKEI 日曜サロン]
東京大学名誉教授・御厨貴 自民党はみんな優しくなった。自民党の中での切磋琢磨がなくなり、そういうことをしないでも生きていけるようになった。自民党から彼女(小池都知事)に対抗する手練手管の政治家は育たない。都議選というのは今の政治状況をはっきりと表す議席数が出る。今回は都民ファーストがとどまったということだけで、新しい政治動向、次の衆院選をこの結果で占うのはなかなか難しい。(自民が議席を)減らすという気はするが、政権がガタガタになるかということは予測できない。
2021/07/11 BSテレ東[NIKKEI 日曜サロン]
東京大学名誉教授・御厨貴 菅首相は(総選挙するのに)一番いい時期を、去年逃したことは間違いない。総裁選を衆議院のあとにもっていくとか、いろいろな秘策をやらなければいけない状況になっているのは、やっぱりこうしたことに起因している。
2021/07/11 BSテレ東[NIKKEI 日曜サロン]
外食含む1.3兆円急浮上・官邸&公明への意趣返し? 個人のリーダーシップとかパーソナリティに今でも支持が集まっているのではない。前政権よりましであるということは逆に安倍さんとしては使いやすい。前政権がやらなかったこと、やれなかったことをやっている。アベノミクスだってそうだ。ああいう経済に風を吹かせることは前政権がやらなかったこと。かえって安倍さんの選択肢を広げている状態。
2015/12/11 テレビ朝日[報道ステーション]
安保法案・ついに採決へ・法案への賛否と人々の想い 問題は安倍さんが今後何をやりたいのかという点が未だに全く見えない点。一つはもういっぺんアベノミクスだよという話があるが、私は成長戦略が今に至るまで出てこない状況で“アベノミクスをもう一度”というのはなかなか困難であると思っている。構造改革もできていない。もう一つは憲法改正があるだろうという話があるが、今回の問題は全部、憲法改正は棚上げにして、解釈改憲で来てしまったので、ここで憲法改正というと“えっ?”という話になり、しかもそれをやるだけの体力が今の自民党にあるかといえば、おそらくないという点。今の状況からいうと達成はしたけれど、次をどうするというのが(かなり)何もないという感じがする。
2015/09/18 テレビ朝日[報道ステーション]
「ネット選挙」解禁・政治はどう変わる 安倍首相は前に内閣を率いたとき、その前の小泉元首相がやったようにテレビに出てきてワンフレーズで世論を引きつけて党内の反対派を抑えることができなかった。安倍首相はテレビではダメだったけれど、自分の言いたいことをツィートして15万人のフォロワーの支持を引きつけている。党内に反対派が出るような政策課題やっていくうえで、それを抑え込むために、これだけの味方がいるということを安倍首相は示したい。小泉元首相がテレビでやったことを安倍首相はネットでやろうとしているのだろう。
2013/07/23 NHK総合・東京[クローズアップ現代]
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