【あの一言】
上山隆大の発言まとめ
吉野・ノーベル賞受賞・どうするニッポンの科学技術 論文の数、あるいは重要度の高い論文の数が減っているということはここ数年言われてきて、非常にシリアスな問題。近年、博士課程に行く学生の数が日本においては減っている。これは諸外国と比べて明確な違いがある。その問題を単に若い人たちの問題と捉えるよりは、むしろ日本全体の問題として何故こういうことが起こっているのかということを今、分析をしながら、とりわけ中堅から若手の人たちに対する手厚い支援をしなければいけない。特に基礎研究への支援をしなければいけない。なぜならば、かつてとは違って基礎研究そのものがそのまま応用研究につながっていき、産業界あるいは社会的な価値につながっていくことが明確になってきている現状においては、明らかに方向転換をしなければいけない時代にきている。
2019/12/15 NHK総合[日曜討論]
吉野・ノーベル賞受賞・どうするニッポンの科学技術 2000年辺りから(日本人のノーベル賞の受賞者の)数が増えてきたというのは、ノーベル賞という科学技術のトップに対して与えられる賞の性格が少しずつ2000年位から変わってきたことがある。丁度2000年頃からIC回路とか導電性ポリマーとか、割と産業に近いところの業績が認められるようになった。今回の吉野先生の場合もリチウムイオン電池の特許ということが相当焦点になっているということで言えば、0を1にする研究と1を100にする研究と。後半の1を100にする研究というものに大きな評価の軸が移ってきて、その結果として日本の伝統的なものづくりの流れの中でもノーベル賞の対象が拡大してきた。おそらくこの流れはこのまま続いていくだろうし、その意味では日本のノーベル賞受賞者の数は今後も増えていくのではないか。
2019/12/15 NHK総合[日曜討論]
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