【あの一言】
直前分析・米国大統領選
慶應義塾大学教授・渡辺靖 前回の選挙では開票を巡って混乱する、あるいは投票の選挙結果を巡って暴動が起きるというようなことがあった。今回、似たようなことになればもう米国が法の支配とか民主主義を語るということ自体、説得力がなくなってしまうことになる。そうした状況というのをおそらく一番喜んでいるのはロシアであり中国であり北朝鮮のような権威主義国家だろう。
2024/11/03 NHK総合・東京[日曜討論]
早稲田大学教授・中林美恵子 国境管理の問題が重要だと気付いたハリス氏も国境管理を厳しくすると大きな方針転換ともいえるような発言をしている。2016年から一貫して同じことを言っているトランプ氏と最近急に変わったのではないかという風に思われているハリス氏。過去においてハリス氏は比較的リベラルな立場をとっていたため、どちらが一貫性があり、信ぴょう性が高いのかということになるとトランプ氏の方が頼りがいがあり、実行力があるというような受け止め方になっている。
2024/11/03 NHK総合・東京[日曜討論]
慶應義塾大学教授・渡辺靖 米国の有権者の不満のひとつは不法移民が入って来れば来るほど、自分たちの税金が使われて、自分達には何の恩恵もないと考えていることにある。もしかすると違法な薬物とかも入ってきて自分達の暮らしを脅かすかもしれないという恐怖感さえ持っている。トランプ氏はかねてから国境に壁を作ると言っており、この問題に関してはトランプ氏の方が信頼できるという声が強い。
2024/11/03 NHK総合・東京[日曜討論]
早稲田大学教授・中林美恵子 民主党にとって一番頭の痛い問題はやはりガザの問題であり、イスラエルとパレスチナの問題。民主党の支援者の中にはユダヤ系の米国人が非常に多い。選挙人の数が相当あるミシガン州はアラブ系住民を最も米国の中で抱えていると言われていて、この人たちがどういうふうな投票行動を取るのかによって影響が出てくる。バイデン政権、ひいてはハリス候補のアラブに対する同情が足りないということで予備選挙の時はバイデン氏に白票を投じたという運動があった。現在はトランプ氏を支持するとか、あるいは緑の党などの第三政党を支持するという行動も出てきている。この辺が民主党にとっては非常に痛い部分。
2024/11/03 NHK総合・東京[日曜討論]
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