【あの一言】
特集・原油増産・中東安定…中東歴訪の成果は
日本エネルギー経済研究所中東研究センター長・保坂修司 サウジアラビアの視点から見れば今回のバイデン大統領の訪問は大きな勝利だった。少なくとも国際社会に対して、米国がカショギ殺害事件についてお開きにしたとアピールできる。もう一方の当事者であるトルコとも既に関係が改善されているのでこの問題についてはファイルを完全に閉じることができる。
2022/07/16 BSテレ東[日経プラス9サタデー]
経済アナリスト・ジョセフクラフト トランプ政権が真っ先に中東訪問したのに対し、バイデン政権は1年6か月もかかったことからも両政権の中東に対する姿勢がうかがえる。今回、声明文に書かれていないのが、人権問題と原油増産についてであるが、エネルギー安全保障の中で唯一それらしきものに触れられている箇所がある。それは「持続的経済成長のためのバランスされた原油市場のサウジのサポートを歓迎する」というところ。米国は最低限の成果をなんとか作り上げ、形だけは作ったものの、今後のバイデン政権の姿勢が今回の訪問が成功だったか失敗だったかを裏付けるものとなる。
2022/07/16 BSテレ東[日経プラス9サタデー]
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