【あの一言】
中東産油国・原油増産消極的・ロシア接近も?
放送大学名誉教授・高橋和夫 石油を急に増産できる国はそれほど多くないが、サウジアラビアは最も石油に余裕がある国。米国との関係はぎくしゃくしており、米国を面白く思っていない。ここで石油の値段が下がらなければ次の中間選挙でバイデン負けるが、その方がいいと思っている節さえある。米国はサウジに対し相当頭に来ており、これまで守ってきたのに「助けてくれ」と米国が言ってもサウジは助けてくれなかった。米国は産油国イランに頼りたいが、イランとの核合意がうまくいきかけていたのに、トランプがこれをやめてしまった。なんとか核合意の再開交渉をやっているが、これがまとまれば今、イランが出している2倍ぐらいの石油は出てくる。
2022/04/15 テレビ朝日[羽鳥慎一モーニングショー]
羽鳥慎一キャスター 欧米諸国は中東の産油国に対し原油の増産を求めているが、世界3位のサウジアラビアが大幅増産に消極的。ロシアなども加わる「OPECプラス」の枠組みの維持を優先しているとみられる。サウジアラビアが石油の増産をしない理由は、この10年余の「シェール革命」で、米国の原油生産量が大幅に増加し中東への依存度が低下したこと、2018年に起きたサウジ人ジャーナリストの殺害事件をめぐって米欧ではサウジの事実上の最高権力者・ムハンマド皇太子への批判が根強いこと。これによりサウジへの投資に消極的になったことに不満を示し、逆に経済面での協力拡大に前向きなロシアとの関係を強めている。
2022/04/15 テレビ朝日[羽鳥慎一モーニングショー]
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