【あの一言】
中国・問われる人権・北京五輪を前に
姜尚中 米中首脳会談は最小限という意味では成功した。重要なタームは「戦略的リスク」という言葉と、バイデン大統領が使った「ガードレール」という言葉。両超大国が越えてはならない一線を越えた場合をお互いに確認し合った。その本質は台湾問題。台湾の劇的な現状変更はお互いにやらないということ。それ以外の形では対立がいろいろと顕在化するかもしれないが、暴走しないよう「ガードレール」をお互いに作っていこうというコンセンサスはできた。問題はオリンピックの問題と米国側はTPPをこえた別の経済的な枠組みを作ろうとしている。そこに台湾を入れるか入れないかをめぐってまた米中の間でさや当てが行われるのかもしれない。
2021/11/21 TBSテレビ[サンデーモーニング]
福山大学客員教授・田中秀征 2人とも自分の政権基盤を強化するという思惑で一致して開かれた会談。バイデン大統領は中間選挙、民主党内部の乱れ、支持率の低下をなんとかしたい。習近平国家主席はオリンピックと来年秋の党大会に向けて政権基盤を強化したい。譲らずに厳しく対決している姿を見せてしばらくの間、その姿勢を凍結させようという思惑があり、両者はこのことに成功した。
2021/11/21 TBSテレビ[サンデーモーニング]
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