【あの一言】
<SPOT LIGHT>米国テキサス・脱炭素に揺れる「石油の都」
経済産業研究所コンサルティングフェロー・藤和彦(VTR) バイデン政権の気候変動によって米国国内の原油の需給バランスが大きく崩れており、原油高、ガソリン高を招き、インフレ懸念がますます高まっている。米国の原油生産が思ったように回復できないという問題がある。気候変動対策によって米国の投資家が米国の石油産業に対する投資に非常に慎重になっていることが大きい。原油高が記録的なガソリン高につながり、米国経済は非常に厳しい状況になっている。短期的には先日議会を通過した100兆円のインフラ投資法案によってむしろ原油需要増になると言われている。例えば橋とか道路を作れば、多くの石油化学製品が必要となるので石油の需要は増え、ますます原油が高くなる。インフレが気候変動防止・温暖化防止かということについて、世界では米国に限らず世代間の対立がある。年長者はインフレを嫌うのに対し、若者は温暖化に危機意識を持っている。
2021/11/16 NHK総合・東京[国際報道2021]
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