【あの一言】
特集・ファイザーワクチンいつ日本に
埼玉医科大学総合医療センター教授・岡秀昭 現場で患者を診ている立場から言えば、ワクチンに大きく期待したい。ほとんど有効性が期待できないものが多く、やはり治療薬が厳しい。ウイルスによる感染症というのはHIV、C型肝炎とか一部にいい薬はあるが、大部分はワクチンで制御してきた。ワクチンに高い期待を持っている。
2020/12/19 BSジャパン[日経プラス10サタデー]
医師・ジャーナリスト・村中璃子 開発の期間があまりにも短かったのでドイツでも安全性がどうなのかという大きな不安の声があがっている。4月の段階でワクチンを打ちたい人は79%いたが、11月中旬の調査では50%以下に落ちている。他の調査では30%の人しかワクチンを打ちたいという人がいない状態。ワクチンを警戒する声は強くなっている。
2020/12/19 BSジャパン[日経プラス10サタデー]
サステナヘルス代表理事・小野崎耕平 米国では公衆衛生は安全保障上の課題となっている。軍事的なパワーバランスのみならず、ワクチンでも勝たなければいけない。中国、ロシアでもワクチンが承認されているが米国のFDAや日本のPMDAといった審査機関は世界トップクラスで世界をリードしている。質が全く違う。安全性を含めて非常に厳格な審査が行われている。その結果として承認されたファイザーワクチンと中国・ロシアのワクチンでは若干差があることは否めない。
2020/12/19 BSジャパン[日経プラス10サタデー]
サステナヘルス代表理事・小野崎耕平 ファイザーの開発スピードは予想以上だった。これはどちらかというと米中の覇権争いを反映しているものとみている。ファイザーという米国を代表するメーカーが世界に先駆けてワクチンの実用化にこぎつけた。国の威信をかけてやったはずだし、大量の資金が公的資金も含めて投入されてきた。ここ最近のバイオエンジニアリング(生物工学)の飛躍的発達も大きかった。そういうベースを基に短期的に研究者も資金も一気に投入してここまで来た。非常に画期的で奇跡的なことだと思っている。
2020/12/19 BSジャパン[日経プラス10サタデー]
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