【あの一言】
特集・日本はワクチンを十分確保できるのか
医療ガバナンス研究所理事長・上昌広 ワクチンの成功確率はあまり高くない。うまくいっても1社か2社。日本に十分量が入ってこない可能性が高い。どういう方を優先するか、どういう方に打つかは国民が決めておく必要がある。ワクチンの1本足打法は非常に危険。
2020/07/25 BSジャパン[日経プラス10サタデー]
サステナヘルス代表理事・小野崎耕平 2009年の新型インフルエンザの頃と今とを比べると、あの頃日本には十分なワクチンがあって、治療薬タミフルも世界中の在庫の60%が日本にあった。つまりワクチンも治療薬もあった当時と今とではまったく様相が異なる。ワクチンの確保は急ぐべき。どんな薬、ワクチンでも必ず副反応があり、逆にないものはない。それをうまくコントロールしていくことが第一。現行の予防接種法に基づく法定接種における救済制度とか医薬品の副作用救済制度はおそらく今回枠外になる。新たな立法も含めた検討が必要。
2020/07/25 BSジャパン[日経プラス10サタデー]
キングスカレッジロンドン教授・渋谷健司 ワクチンは1回打って済むということにはならない。数回打たないといけない。中にはワクチンを避ける人も出てくる。フェーズ3で安全性が担保されて、ある程度打てる状況なることが大事。国内での生産体制や国際的な競争力がワクチン分野は本当に弱いのでそれが裏目に出ている。各国ともワクチンは公衆衛生だけでなく、国家安全保障の観点からも優先的に投資している。日本の平時の備えの遅れが表面化してきている。
2020/07/25 BSジャパン[日経プラス10サタデー]
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