【あの一言】
感染拡大防止と経済再生・道筋を問う
経済再生担当大臣・西村康稔 PCR検査や抗原検査、より短期間でできないかという開発も進めていかなければならないと思っている。何より接触機会を減らすこと。
2020/07/12 NHK総合[日曜討論]
大和総研チーフエコノミスト・熊谷亮丸 感染症を完全に制圧することはできない。まずはこれと共存できる社会を作っていく。非接触型社会ということで、教育や医療の分野で徹底的な岩盤規制の緩和を行う。医療体制の強化を図り感染する人の数ではなく、亡くなる人を最少にする目標を立てる。二点目は危機管理の強化。サプライチェーンを組み替えることが必要。エボラ出血熱のようなもっと致死率の高い病気が来たら対応できないので。新型コロナ特措法を根本から変えて、緊急事態法制の整備をする。三点目としてこれから産業構造が激変するので新陳代謝を図る。四点目としてリーモートワークで有利な人材が地方に行くので地方創生のチャンスが出てくる。これを官民あげてサポートする。これらのポストコロナをにらんだ政策が重要。
2020/07/12 NHK総合[日曜討論]
聖路加国際病院・感染管理室マネージャー・坂本史衣 感染者数が減らない限り、死者数は減らせない。無症状の人に幅広く検査をすることにお金をかけるのであれば、ハイリスク群に対して接触者調査をしている保健所の機能を拡大するとか、休業補償にあてていくことがメリハリの良さにつながる。
2020/07/12 NHK総合[日曜討論]
大和総研チーフエコノミスト・熊谷亮丸 最も重要なのはPCR検査を拡大すること。中国とくらべても1日あたりの検査件数をみると(日本は)100分の1以下でここをもっと拡充する必要がある。感染症法の呪縛というのがあり、今回の新型コロナはチフスだとかコレラと同じ感染症なので、その意味では民間のクリニックが自由にPCR検査をできないことになっている。この感染症法を改正すべき。中長期的にみればコロナより強い感染症が来た時に今の新型コロナ特措法では対応できない。強制力のある法律をつくっていくことが将来的な課題となる。
2020/07/12 NHK総合[日曜討論]
症状がある方はPCR検査を当然受けていただく。リスクの高い業種の方々も幅広く受けていただく。近くで接触する大相撲など、様々なスポーツの方々には自費で定期的なPCR検査を受けていただいている。演劇とかドラマの撮影なども近くで会話をするので定期的な検査が必要。一般の方は仮に今、検査を受けても、今晩感染したり、明日感染するかもしれず、意味のないことになってしまう。実は3割の方は偽陰性になる。この場合には本当は感染しているのに自分は陰性だからと安心して、マスクをはずして会話してうつしてしまうことにもなりかねない。一般の方が幅広く受けていただく必要はないと思うが、どういう風にここを考えていくかは分科会で議論していきたい。
2020/07/12 NHK総合[日曜討論]
大和総研チーフエコノミスト・熊谷亮丸 最悪の時期は脱出しつつあるが、景気はかなりの下振れリスクがある。とりわけ雇用が心配。もし感染症の収束が来年にずれ込む場合には、失業率は6.7%まで上がり、何もしなければ300万人以上の方が失業する。その意味では万全な雇用対策を続けることが必要。もうひとつ大事なのは亡くなる方には二通りあり、感染症で亡くなる方と経済苦で自殺をする方がいる。1か月間緊急事態宣言をやったとすると大体2100人ぐらいの方が自殺されてもおかしくない。これに対して感染症で亡くなられる方は1000人ぐらい。トータルで見た時にどうすれば国民の命を守れるかという視点で総合的な費用対効果をみた対策が必要。
2020/07/12 NHK総合[日曜討論]
大和総研チーフエコノミスト・熊谷亮丸 緊急事態宣言は全国一律でやるべきではない。PCR検査だとか保健所の機能を拡充して医療の崩壊を防ぐ。もう一つ、大事なことはメリハリのある対策を行うこと。特定の地域や業種にしぼってそこに対し休業要請や所得補償などをセットで行っていく。そもそも全国一律で緊急事態宣言を出すと年間で54兆円消費は落ちてしまう。これに対してメリハリのある対策をやった場合、かかった場合でも数兆円で5兆円もかからない。第1次、第2次の補正全体の対策で233兆円の中で微々たるお金をかけることで、感染の拡大防止と経済活動の再開を両立させることが可能だし、そこのバランスが重要。
2020/07/12 NHK総合[日曜討論]
聖路加国際病院・感染管理室マネージャー・坂本史衣 ここ一週間ぐらい50代60代以上の人が少しずつ増えている。家庭や職場でマスクのない近い距離での接触による感染が目立つ。前回のピークの時よりは病床数は確保しているが、感染者の数が増えると重症者が増えるので、その点は非常に心配している。
2020/07/12 NHK総合[日曜討論]
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