【あの一言】
山中伸弥が聞く新型コロナ~3人の科学者+1人の医師との対話
京都大学・ウイルス再生医科学研究所教授・朝長啓造 このウイルスに関しては自然発生したものと考えている。人工的に作る場合は既知のウイルスをベースとするが、ランダムに変異が入り過ぎている。人工的に作ったのだとしたらうますぎる。こんなに上手にできるものは自然由来でしかありえない。
2020/06/11 BS1[BS1スペシャル]
大阪大学名誉教授・宮坂昌之 ウイルスがいっぱい飛び交っているようなところでも10人中8人は感染しない。その人たちはまったくウイルスに曝されなかったのかというと多分そうではない。多分自然免疫だけで撃退した人もいるし、今後、抗体検査の結果がわかってくると何割の人が獲得免疫で撃退したかということがわかってくる。8割近い人は簡単には感染しないという事実がある。免疫の仕組みで撃退している。
2020/06/11 BS1[BS1スペシャル]
大阪大学名誉教授・宮坂昌之 日本で死者が少ない理由はBCGの影響があるようにも見えるが、そうでないと思われるようなエビデンスもある。何十年もの間、BCGを常に接種をしている国はほとんどがアジアでいずれも重症化率死亡率も低い。過去にBCGはやっていたが、10年以上も前にBCGをやめてしまった欧州諸国は死亡率が相対的に高い。そういう相関はきれいに見える。ところが豪州のような例外がある。この国は20年以上前にBCGをやめているが、死亡率は低いし感染者の数も低い。BCGはひとつのファクターかもしれないが、それ以外の多くのファクターがあるとみられる。
2020/06/11 BS1[BS1スペシャル]
大阪大学名誉教授・宮坂昌之 子どもがかかりにくい理由は免役系が刺激を受けている可能性が考えられる。半数ぐらいのワクチンの中には自然免疫を刺激するアジュバンドという免疫増強物質が入っている。この物質は自然免疫系を刺激することにより、獲得免疫を動きやすくする。子どもはアジュバンドが入ったワクチンを何度も受けているので、一定期間あるいはワクチンを受けた直後は大人に比べると免疫系が高まった状態になっている可能性がある。オランダの研究によれば自然免疫系を刺激すると1年以上効果が持続する訓練免疫ができることがわかった。自然免疫系は訓練すれば強くなる。
2020/06/11 BS1[BS1スペシャル]
大阪大学名誉教授・宮坂昌之 SARSでもMERSでもそうだが、抗体ができた時に必ずしもそれがウイルスを殺す抗体とは限らない。無理に作らせると悪玉抗体ができることがある。
2020/06/11 BS1[BS1スペシャル]
|