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2024年05月07日(火)
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【あの一言】
<寺島実郎の未来先見塾・週刊寺島文庫>トランプ政権と東アジア
寺島実郎
一番気になるのは北朝鮮を静かに睨んでいる中国の本音。ここにきて北朝鮮が韓国に接近したり、オリンピックに参加するという本音の背景には、同盟国だったはずの中国が金融制裁も含めて北朝鮮を締めあげていることがひとつある。中国が北朝鮮をグリップしていく必要があるということで、米国が主体的に朝鮮半島の統合に動く前に中国が先に軍事行動を起こすとか、同意をねじふせて軍事駐留をするとかのシナリオがちらつき始めている。習近平政権の第2期政権に入った中国の強権化、特に3期目をも目指している習近平の野心が東アジアにおける中国のふるまいの背景にある。台湾とか北朝鮮に対するスタンスが全く変わってきているという風にみえる。中国が本気で台湾を締め上げ始めているのは確か。
2018/02/09 BS11[報道ライブ INsideOUT]

東京大学大学院・教授・藤原帰一
中国は非常に攻撃的。はっきり見えているのは海で南沙諸島、西沙諸島、尖閣諸島やインド洋、スリランカで事実上の軍事拠点を確保しているということ。北朝鮮に対する軍事行動が、中国にとっての一番優先順位が高い政策かと言えばそうではない。中国は依然として北朝鮮指導部を自分の手駒として置いておきたいから、まだ制圧する対象とは考えていない。ただ、米国が北朝鮮を攻撃した場合には少し状況が違って、中国は北朝鮮が草刈り場になるのを防ぎたい。
2018/02/09 BS11[報道ライブ INsideOUT]

寺島実郎
習近平は米国訪問時のトランプとの会談の際に一般的にはその話は出さなかったことになっているが、AIIBに入ってくれと言ったようだ。トランプはディールの人なので今年、米国がAIIBに入る可能性もないとは言い切れない。そうなった時に日本は北朝鮮問題も含めて、日本はどうするのか。トランプ政権に国民の運命を全面預託するかのような形で進んでいくという問題点を強く認識しなければいけない局面にきている。
2018/02/09 BS11[報道ライブ INsideOUT]

寺島実郎
日本人は単純に対話か圧力かみたいな枠組みだけで、この問題が次なる展開に向かうみたいに考えがちだが、全く異なる複雑な要素が北朝鮮問題を突き動かしつつある。その変化の兆しに中国が本気で台湾を締め上げようとしていることがひとつある。これに台湾が震え上がっている。民進党の蔡政権はある意味、台湾独立かみたいな空気で政権をスタートさせたが、今や後ろ盾のトランプが手のひらを反すかのように、中国の台湾政策を支持する方向に変わり、中国から台湾は様々な意味で締め上げられている。香港に対する中国のスタンスの変化も、台湾に対するスタンスの変化と同様で、北朝鮮問題も含め東アジアにおける中国の強権化という状況にしっかりと向き合わないといけない局面に我々は入りつつある。
2018/02/09 BS11[報道ライブ INsideOUT]

東京大学大学院・教授・藤原帰一
スリランカ、香港、台湾での中国の影響力拡大は見過ごされる可能性が高い。中国は香港の民主化運動を絶対に食い止めるというスタンスだが、香港では民主化が広がっても西側の支持をそれほど得られないだろう。新しく中国が力を広げたところではベトナムとフィリピンから奪った島の領有権の強化、スリランカが中国にとって非常に大きい。中国は台湾との両岸関係(台湾問題)では譲らない姿勢を示している。台湾については徹底的な圧力をかけてくるが、正面から軍事行動という形にはならない。北朝鮮問題は中国にとってトゲのようなもので、中国にとってメリットが何もない。中国が経済制裁で米国に協力すれば結果として、ロシアが北朝鮮を援助することになるので中国のプレゼンスが下がるだけになる。
2018/02/09 BS11[報道ライブ INsideOUT]

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