日中関係、日米関係をうまくバランスをとるかはこれからの日本の外交の最大の課題。双方とも大事。

2015/04/12　ＮＨＫ総合[日曜討論]

日本と米国との関係は政治安全保障面で非常に重要。中国との経済的関係はますます重要になってくる。これをいかにうまくやっていくのか、日本の外交力の問題。

2015/04/12　ＮＨＫ総合[日曜討論]

中国はますます発言力を増す。２０１０年に日本のＧＤＰを上回り、現在は２倍以上。日本は現実を受け止めどう対応するか考えるべき。アジア全体の話しになるのでアジア全体のルール、枠組み作りは中国と連携しながら行わなければいけない。

2015/04/12　ＮＨＫ総合[日曜討論]

ＡＩＩＢは１つの象徴的な出来事。米国の国力が以前の圧倒的な強さから世界の多極化に向かっていく中で、各国が情報を判断しながら参加、不参加を決めた。各国は水面下で情報交換を行っていたが、日本に必要なのは情報を判断する経済の司令塔、組織が必要。

2015/04/12　ＮＨＫ総合[日曜討論]

習近平国家主席が進めてきた反腐敗闘争が１つの峠を超えた。周永康を公に処分した以降は、ＡＰＥＣを含め中国外交をどうすればいいか真剣に考え始めた。英国、フランス、ドイツが入ったことが２年前の構想ではなく、自己修正した結果によるもの。ＡＩＩＢの総裁になるとみられる金立群はＡＤＢアジア開発銀行の副総裁を５年を務めていて、習近平国家主席の信頼もあり修正を行った。

2015/04/12　ＮＨＫ総合[日曜討論]

中国の圧倒的な投資依存経済は、まっとうな指導者ならば危険であると、中国自身も知っている。胡錦濤政権第二期のときから発展方式の転換が言われ続けてきた。今日の習政権においてもそれは大きなテーマ。今までの投資を積み上げて成長率を上げていくやり方は限界だと認識しているが、どうしてもできないというジレンマがある。利権、投資衝動を抑えこむだけの力を中国が持たない。中央政府の管轄下にある一連の国有企業が非常な利権集団になっている。もうひとつは地方政府。だから過剰生産になる。解消するための海外戦略として（ＡＩＩＢが）出てきた。しかもそれが中国の影響圏の拡大にも繋がる。習政権のやっていることは中国経済が今まで蓄積してきた矛盾を国際的なベースで解消しようとするなかなかしたたかな戦略と見るべき。

2015/04/12　ＮＨＫ総合[日曜討論]

中国は経済合理性を維持しないと国が中長期的には持たないと認識している。そのための構想が出てきた。国際金融秩序へのチャレンジだといわれるがまだ金融自由化には１０年ほどかかる。今そんな実力を持っていないと中国自身がよくわかっている。

2015/04/12　ＮＨＫ総合[日曜討論]

中国経済のポテンシャルは大きい。おそらく２０２５年から３０年ぐらいには米国のＧＤＰを抜く。順調に行けば２０５０年には圧倒的な経済大国になっている。それを中国も意識している。中国は今の国際金融機関には不満を持っている。お金もある、人材も育っているので中国にしてみれば自然な展開。大国化する中国に日本がどう対応するかが問題。

2015/04/12　ＮＨＫ総合[日曜討論]

中国の国内的要因も若干あるが、一番大きいのは中国が世界第二位の経済大国となり米国に迫りつつある中で、中国自身の国際金融機関における発言権が少ないこと。国際金融機関を作り自分たちの得意分野で主導していきたいというのが一番大きい。シルクロード構想でもきちんとしたものが出来れば日本も利用して中東、アフリカ、ヨーロッパにつなげていくことはできる。

2015/04/12　ＮＨＫ総合[日曜討論]

習近平体制は新常態との新たな政策方針の元で早すぎた成長率の適正化、質を問わない成長の訂正を行っている。足元の経済は安定しているが中長期に不安がある。経常収支の慢性的な赤字を避けるためにシルクロード構想とＡＩＩＢがワンセットになっている。

2015/04/12　ＮＨＫ総合[日曜討論]