【あの一言】
「イスラム国」人質殺害事件・日本は何をすべきか
マサチューセッツ工科大学シニアフェロー・岡本行夫 (外務省によるフリージャーナリストの渡航差し止めは)しかたがない。後藤さんは気高い気持ちであそこに行ったのだと思うが行かないでくれと3回も外務省は頼んだが、それを聞き届けてもらえなかったと聞いている。ご本人の意思とは関わらず大きな問題になって日本国全体が巻き込まれていかざるを得ないという状況はできるだけ阻止するのは政府の責務。
2015/02/08 NHK総合[日曜討論]
東京外国語大学教授・黒木英充 日本人の海外渡航・活動のリスクは高まった。今後高まったリスクをどのように低減していくか。その時に外交というものが大事になってくる。20世紀後半に日本が作り上げてきた日本人は中立で信頼できるというこの価値をもう一度確認して再構築していく必要がある。
2015/02/08 NHK総合[日曜討論]
マサチューセッツ工科大学シニアフェロー・岡本行夫 罪を償わせるのは当然のこと。日本はひるむことなく支援を続けるべき。アラブの若者たちの低い失業率はテロリスト予備軍を作る温床になっているので経済支援・産業基盤を強化しインフラを作るべき。
2015/02/08 NHK総合[日曜討論]
東京大学教授・藤原帰一 裁判所の判例から考えると違法であると判断されない可能性が高いが、パスポートを取り上げるという強制性が高い措置が一番妥当な選択なのか、出国を阻止する時であっても多少考える余地はある。
2015/02/08 NHK総合[日曜討論]
日本エネルギー経済研究所主任研究員・吉岡明子 非常に難しい問題。本人がイスラム国の支配エリアにまで行こうとしていたのか知らないが、大原則としては国民の側の協力の仕方というのは危ないから行かないではない。危ない所に行くのであればそこでどうやって自分の身を守れるかを考える必要がある。
2015/02/08 NHK総合[日曜討論]
東京大学教授・藤原帰一 オバマ大統領は米国単独、一握りの有志連合とならないよう組み立てる努力はしたが、各国のコミットメントは非常に弱く、軍事的コミットメントは非常に限られている。簡単に言えば手を出したらえらい目に遭うからで介入した場合のコストがあまりにも高くつくからだ。今後は介入の規模は上がるが、地上軍の投入ではなく、空爆の回数を増やすことになる。イラク北部での効果はある程度上がるが、心配なのはシリア中部から北部にかけての混乱が広がってくること。
2015/02/08 NHK総合[日曜討論]
日本エネルギー経済研究所主任研究員・吉岡明子 イスラム国はイラク、シリアで非常に多くの虐殺事件を行ってきた。1日に1000人以上が処刑されたこともある。そうした地域に出かけていくジャーナリストに何かあれば全力で助けなければならないが、他方では相応の覚悟が必要になる。
2015/02/08 NHK総合[日曜討論]
マサチューセッツ工科大学シニアフォロー・岡本行夫 残忍、残酷、冷酷であるばかりでなく大変狡猾な組織。世界はこんな組織を相手にしたことはない。身代金交渉が頓挫した後、人質を殺すことに決めていたにも関わらず政治的役割を与えて自分達のPR材料に使った。ヨルダン人のパイロットは1か月前に焼き殺していた。それを生きているように見せながらヨルダン政府と死刑囚の交換交渉をする。日本としてもこれに毅然として対峙していくのか、テロリスト達をこれ以上刺激しないようにしてひっそりと暮らしていくのかが問われている。
2015/02/08 NHK総合[日曜討論]
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