ドナルド・トランプ大統領は、翌週に2度目の米朝首脳会談を控えて、目立った成果がない場合の予防線を張ったり、また、弱腰と批判されないよう、対北朝鮮経済制裁の継続を強調したりと忙しい。直接出番がない安倍晋三首相も、同大統領と電話会議を行い、日本国民向けのアピールとなるよう、北朝鮮の核・ミサイル開発阻止に向けての交渉及び拉致被害者問題解決への支援を訴えた。ただ、気になるのは、当該電話会議で安倍首相が同じく話題にしたのが、同大統領の5月下旬の訪日に関わり、同大統領が新天皇によって最初に迎えられる国賓となること、同首相との再度のゴルフ、そして初の大相撲観戦（同大統領到着日が5月場所の千秋楽）という点が米メディアでも報じられていることである。

2月20日付『USAトゥデイ』：「トランプ大統領、対北朝鮮制裁解除のためには北朝鮮側に非核化に向けた“実質的な”措置が必要と表明」

　　ドナルド・トランプ大統領は2月20日、来週に迫った2度目の米朝首脳会談開催に当って、対北朝鮮制裁解除を検討するには、北朝鮮側が非核化に向けた“実質的な”措置を講ずることが必要だと表明した。

　　同大統領は、前日の記者会見で、米朝首脳会談は引き続き開催される可能性があると示唆したり、北朝鮮の非核化に時間がかかることは止む無しとも言及し、目立った成果がない場合を想定しての弱腰発言がみられた。...

2月20日付『USAトゥデイ』：「トランプ大統領、対北朝鮮制裁解除のためには北朝鮮側に非核化に向けた“実質的な”措置が必要と表明」

　　ドナルド・トランプ大統領は2月20日、来週に迫った2度目の米朝首脳会談開催に当って、対北朝鮮制裁解除を検討するには、北朝鮮側が非核化に向けた“実質的な”措置を講ずることが必要だと表明した。

　　同大統領は、前日の記者会見で、米朝首脳会談は引き続き開催される可能性があると示唆したり、北朝鮮の非核化に時間がかかることは止む無しとも言及し、目立った成果がない場合を想定しての弱腰発言がみられた。

　　そして、今回の会見も同様で、制裁解除に向けて北朝鮮側が何らかの回答を準備してくることを期待するとも述べて、依然希望的観測と取られかねない発言をしている。

　　ただ、同大統領はこの会見において、直前に安倍晋三首相と電話で話した内容についても言及した。

　　それによると、米朝首脳会談に臨むに当っての日米首脳の考えの摺合せはもとより、同大統領が最も興味を示した、5月下旬の訪日時の行事についてであった。

　　すなわち、同大統領としては、5月1日に即位する新天皇が最初に迎える国賓となること、安倍首相と再度ゴルフ（注後記）をすること、更に念願の大相撲を初観戦することに大いに興味があるとみられる。

（注）安倍首相と再度ゴルフ：1度目は2017年2月、フロリダ州パームビーチ（南アのプロゴルファーのアーニー・エルス選手が同行）、2度目は2017年11月、東京オリンピックゴルフ競技場となる霞ヶ関カンツリー倶楽部（松山英樹選手が同行）、そして3度目が2018年4月、フロリダ州パームビーチでプレー。