米調査機関ピュー・リサーチ・センターは5日、米国人は溢れるニュースの量に対し一段と疲労感を覚えており、2016年の大統領選挙期間中を上回る状況であるとの調査結果を発表した。
ピュー・リサーチ・センターによる本調査は、5,035人の成人の米国人を対象に、2月22日から3月4日に行われた。これによると、68%の人が、接するニュースの量に疲れていると感じると回答したが、2016年の大統領選挙中に実施された同様の調査での59%を上回っており、国民の間のニュース疲れが一層進んでいることが明らかになった。一方、得ているニュース量に満足している人は、わずか30%だった。
支持政党別では、共和党支持者と共和党寄りの無党派層では77%がニュース疲れを感じていると回答した一方、民主党支持者と民主党寄りの無党派層では61%だった。...
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ピュー・リサーチ・センターによる本調査は、5,035人の成人の米国人を対象に、2月22日から3月4日に行われた。これによると、68%の人が、接するニュースの量に疲れていると感じると回答したが、2016年の大統領選挙中に実施された同様の調査での59%を上回っており、国民の間のニュース疲れが一層進んでいることが明らかになった。一方、得ているニュース量に満足している人は、わずか30%だった。
支持政党別では、共和党支持者と共和党寄りの無党派層では77%がニュース疲れを感じていると回答した一方、民主党支持者と民主党寄りの無党派層では61%だった。人種別では、白人の73%がニュース疲れを感じており、ヒスパニックと黒人では55%だった。同調査では、国内の全国ニュースについて尋ねたが、トランプ政権に関係した捜査や、大統領の主要メディアへの攻撃などに関するニュースに言及して聞いてはいない。
調査対象者の65%が、全国ニュースをほぼ常時追いかけているとしたが、34%は何か大事なことが起きた時だけ追いかけると回答した。ニュースの消費量は、ニュース疲れと相関関係にはあるが、予想したほどではないという。「ニュースを余り細かく追わない人の方が、熱心なニュース消費者より、ニュースに圧倒される感覚を持っている。」と研究者らは、ブログの投稿で説明している。
トランプ政権はメディアを国民の敵とまで呼んだが、4月に行われたある調査では、共和党支持者の51%がそれに同意していた。しかし一方で、回答者の66%が、メディアは民主主義において重要な役割を果たしていると、その意義を評価していた。今回の調査でも、メディアは重要なニュースの報道において、「非常に良く」あるいは「かなり良く」やっていると評価した人は75%に上っている。
研究者らは、ニュースメディアを余り好意的にとらえていない人々もまた、最もニュース疲れを感じている層であると指摘する。全国的なニュースメディアは、「余り」あるいは「全く」良い報道をしていないと考えている人々の80%が、こうした疲労に直面しているという。
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