俳優のジョージ・クルーニー氏やレオナルド・ディカプリオ氏などの有名人も支援する慈善団体により、英エジンバラ北部に住民全員がこれまでホームレスだった人々という村が17日、オープンした。ヘンリー王子夫妻も同団体の活動を後押ししたと報じられている。
同村は、慈善団体の「ソーシャルバイト」によって建設された「ソーシャルバイト村」で、フォース川の景色が美しいグラントン地区にオープンした。10件の「ネストハウス」と呼ばれる色とりどりのパステルカラーの家が立ち並ぶ。来月6名が初めて入居するが、今までの支援形態と違って、村を設立するという点に特色があり、新鮮な取り組みだ。
どの家も2寝室とLDKを備えており、最大同時に20人が暮らすことができるが、一般の住宅に移るまでの間の住まいを想定している。...
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同村は、慈善団体の「ソーシャルバイト」によって建設された「ソーシャルバイト村」で、フォース川の景色が美しいグラントン地区にオープンした。10件の「ネストハウス」と呼ばれる色とりどりのパステルカラーの家が立ち並ぶ。来月6名が初めて入居するが、今までの支援形態と違って、村を設立するという点に特色があり、新鮮な取り組みだ。
どの家も2寝室とLDKを備えており、最大同時に20人が暮らすことができるが、一般の住宅に移るまでの間の住まいを想定している。花壇に囲まれて誰もが外に出たくなるような快適さで、村外の人も歓迎するコミュニティー・センターとなっている。
エジンバラでは手頃な住宅が不足し、また貧富の差が非常に大きく極端な貧困層が形成されており、ホームレスの増加が深刻な社会問題となっている。その数は約1万1,000人で、2015年から年々右肩上がりで増えている。
ソーシャルバイト共同創設者のジョシュ・リトルジョン氏は、村の建設の目的について、「現状では、ホームレスならば、路上で寝るかシェルターで夜を過ごすか、ホームレス専用のホステルなどに宿泊するが、こうした施設は本当に支援がなく、社会から排除されたり、汚名のレッテルを貼られたりして、人々を負のスパイラルへと追い込む。」「我々は、ホームレスの人々のための違った形の住宅モデルを開発したかった。美しいコミュニティー環境で、人々が排除されるのではなく、十分な支援を受けられる場所だ。」と語った。
ソーシャルバイトは、スコットランドでサンドイッチ・カフェのチェーン店を展開しており、ホームレスの人々を雇用し、社会・経済的に恵まれない人々ばかりでなく、一般の人々や時には有名人にも食事を提供している。2年ほど前には、ジョージ・クルーニー氏がたまたま来店し、翌朝には世界中で大ニュースになった。さらにその1年後にはレオナルド・ディカプリオ氏も同チェーンの店舗で昼食を取っている。
つい最近では、ヘンリー王子と当時婚約者だったメーガン・マークルさんも来店した。その訪問は、募金集めやホームレス支援活動の推進を大きく支えるものになったという。
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