【Globali】
米原子力空母ロナルド・レーガン、香港に寄港し北朝鮮をけん制(2017/10/03)
米海軍横須賀基地に配備されている原子力空母「ロナルド・レーガン」が2日、香港に寄港した。中国が米国の空母の香港への寄港を認めるのは、2014年の原子力空母ジョージ・ワシントン以来3年ぶりであり、核・ミサイル開発を強行する北朝鮮への対応を巡り、米国との協調姿勢を示す狙いがあるものとされている。
空母ロナルド・レーガンと打撃軍を指揮する第7艦隊司令官のマーク・ダルトン少将は、香港に到着し、艦上で記者会見した。同少将は、日本や韓国等の同盟国を防衛するという揺るぎない約束を果たすと強調し、核実験や弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮に対し圧力をかけた。またトランプ米大統領の「あらゆる手段を使って北朝鮮を説得し、その危険で攻撃的な振る舞いを変えさせる決意」を繰り返し述べた。
ロナルド・レーガンは9月8日に横須賀基地を出港し、9月29日から10月1日には、沖縄やフィリピン周辺の海域で、日本の海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」と共同巡行訓練を実施している。...
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空母ロナルド・レーガンと打撃軍を指揮する第7艦隊司令官のマーク・ダルトン少将は、香港に到着し、艦上で記者会見した。同少将は、日本や韓国等の同盟国を防衛するという揺るぎない約束を果たすと強調し、核実験や弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮に対し圧力をかけた。またトランプ米大統領の「あらゆる手段を使って北朝鮮を説得し、その危険で攻撃的な振る舞いを変えさせる決意」を繰り返し述べた。
ロナルド・レーガンは9月8日に横須賀基地を出港し、9月29日から10月1日には、沖縄やフィリピン周辺の海域で、日本の海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」と共同巡行訓練を実施している。これに続く今回の香港寄港では、食料などの補給や文化交流のために4-5日停泊し、街には数千人の乗員が繰り出すと言われている。その後は朝鮮半島の海域に向かうという韓国メディアの報道があったが、ダルトン少将はそれが真実かどうかについては明言しなかった。報道では韓国防衛当局の話として、10月15日前後に同空母が、北朝鮮との間の事実上の海の境界線である北方限界線付近で、韓国海軍との共同訓練を行う計画があるとしている。
香港に外国軍の艦船が寄港するためには中国政府の許可が必要であり、米国の空母が寄港するのは2014年の原子力空母ジョージ・ワシントン以来3年ぶりであるという。中国は昨年4月、米国の原子力空母ジョン・C・ステニスの寄港を拒否したが、南シナ海の領有権問題を巡り、米国との対立が深まったためと見られている。中国は米韓の朝鮮半島付近の共同訓練についても、半島の緊張を高め、米国の極東地域での支配力を強めるものとして、以前から批判してきた。中国政府が今回、ロナルド・レーガンの入港を今回認めたのは、11月のトランプ大統領の初めての中国訪問に先立ち協調姿勢を示すとともに、北朝鮮へのけん制の狙いもあると見られている。
ティラーソン米国務長官は9月30日、トランプ政権は北朝鮮に対話の意思があるかを探っていると述べているが、トランプ大統領は1日、北朝鮮と交渉しようとするのは時間の無駄だとティラーソン長官に語った、とツイートした。
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