米国防当局は、北朝鮮が新たなミサイル発射実験の準備を進めている兆候を捉えたと明らかにした。弾道ミサイルの発射装置を運ぶ輸送車が、21日に亀城(Kuson)に到着するのが確認できたという。CNNなどの米国メディアが報じている。
当局はそうした装備が見られれば、6日以内に発射実験が行われる可能性があるという。6日目となる7月27日は、朝鮮戦争の休戦協定が調印された日で、北朝鮮では米国の帝国主義に勝利した祖国解放の戦勝記念日として祝日としている。北朝鮮がこの日に合わせてミサイルを発射する可能性もある。
既に先週の水曜日(19日)、北朝鮮が新たなICBM(大陸間弾道ミサイル)或は中距離ミサイルの発射実験の準備をしている兆候があることを、米当局者が指摘していた。...
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当局はそうした装備が見られれば、6日以内に発射実験が行われる可能性があるという。6日目となる7月27日は、朝鮮戦争の休戦協定が調印された日で、北朝鮮では米国の帝国主義に勝利した祖国解放の戦勝記念日として祝日としている。北朝鮮がこの日に合わせてミサイルを発射する可能性もある。
既に先週の水曜日(19日)、北朝鮮が新たなICBM(大陸間弾道ミサイル)或は中距離ミサイルの発射実験の準備をしている兆候があることを、米当局者が指摘していた。米国の衛星が、北朝鮮が新たなICBMあるいは中距離弾の発射のため、ミサイル制御装置等の各種の機械や設備の試験を行っている様子を示す、新たな画像データ等を検知したとしている。
亀城(Kusong)は北朝鮮がこれまでのミサイル発射実験に使ってきた発射場であり、今年の5月に行われた「火星12」(KN-17)型中距離ミサイルもここから発射された。この時には山なりのロフテッド軌道で発射され、約30分にわたって飛翔した。高度2,000キロを超えた後、発射地点から約800キロ離れた、ロシア東部のウラジオストク沖約100キロの地点の日本海上に着弾している。
北朝鮮の直近のミサイル発射実験は、7月4日に行われた「火星14」(KN-20)型だった。米国はICBMと評価している。このICBMも亀城付近のパンヒョン空港近辺から発射された。次の発射実験で北朝鮮は、長い飛距離を出すことや、数段階のエンジン燃焼といった新たな要素について検証を行い、さらに技術のレベルアップを図ることが考えられる。飛距離について北朝鮮は、1998年にテポドン1号を日本の領土越しに発射して世界を驚かせたが、それ以来、高高度に打ち上げる等して、水平方向の飛距離を抑えている。また7月4日のICBMのエンジンについては、第1段階は145秒、第2段階は233秒燃焼したが、次はこれを上回る実験を行うかも知れない。さらに潜水艦から発射するミサイル(SLBM)の実験を行う可能性もあると言われている。
米軍は、北朝鮮のミサイル発射実験のペースが加速していることに一層の警戒感を抱いているが、同時に米国には、自国とその同盟国を北朝鮮のミサイルから防衛する能力があると強調している。
「彼らは明らかに米国に到達可能な、そして核兵器を搭載できるICBMの開発途上にある。」と米統合参謀本部のジョセフ・ダンフォード議長が22日、コロラド州のアスペンで行われた安全保障フォーラムで語っている。一方で、「現在北朝鮮が保有しているのは、限定的なミサイル攻撃の能力であり、我々は在韓米軍、同盟国である日韓両国、沖縄・グアムに駐留する米軍、米国本土に対する限定されたミサイル攻撃に対しては防御可能である。」と述べた。
CIA(米中央情報局)のマイク・ポンペオ長官は、同じアスペン安全保障フォーラムで、「朝鮮半島の非核化をし、そうした兵器を排除できれば素晴らしい。しかし、それに関して最も危険なのは、今日それらを支配している人物だ。」とし、「体制に関しては、その体制を切り離す方法が見つかると思っている。北朝鮮の人々はきっと愛すべき人々であり、彼がいなくなることを望んでいるだろう。」と金正恩委員長の排除を狙う可能性について触れている。
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