26日に結果が公表された、米国の調査機関ピュー・リサーチ・センターが行った調査によれば、トランプ米大統領に対する海外の人々の信頼度は22%で、オバマ前大統領時代の64%から急落した。
同センターは、海外の人々が持つ米国のイメージに関する世論調査を2002年から実施している。今年は2月16日から5月8日に米国以外の37カ国で行われ、40,447人から回答が得られた。これによると、トランプ大統領は「国際問題に関して正しいことをすると信頼する」と回答した人の割合は、僅か22%であった。米国大統領に対する信頼度は、ロシアとイスラエルの2カ国を除き、調査を行った全ての国で下降している。
(注)調査の数字は37カ国の中央値
大統領を信頼しない人は74%で、オバマ前大統領時代末期は23%だったので、急増しており、トランプ政権が発足し、米国の大統領のイメージが急激に悪化している。...
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同センターは、海外の人々が持つ米国のイメージに関する世論調査を2002年から実施している。今年は2月16日から5月8日に米国以外の37カ国で行われ、40,447人から回答が得られた。これによると、トランプ大統領は「国際問題に関して正しいことをすると信頼する」と回答した人の割合は、僅か22%であった。米国大統領に対する信頼度は、ロシアとイスラエルの2カ国を除き、調査を行った全ての国で下降している。
(注)調査の数字は37カ国の中央値
大統領を信頼しない人は74%で、オバマ前大統領時代末期は23%だったので、急増しており、トランプ政権が発足し、米国の大統領のイメージが急激に悪化している。同センターは、ジョージ・W・ブッシュ(子)政権がオバマ政権に代わった2009年にも大きな数字の動きがあったとしているが、今回とは逆で、好意的な見方が急増したものであった。
今回、大統領に対する信頼度の数字は、特に欧州で大きく落ち込んでおり、スウェーデンではオバマ前大統領時代の93%から10%、オランダでは92%から17%、ドイツでは86%から11%、フランスでは84%から14%、スペインでは75%から7%、英国では79%から22%へとそれぞれ低下した。日本でも78%から24%に急落している。韓国は88%から17%への低下だった。例外はロシアとイスラエルで、ロシアでは11%から53%に、イスラエルでは49%から56%にそれぞれ上昇した。両国ともオバマ政権末期には関係が悪化していた。
同センターは他国の指導者についても同様の調査を行っているが、トランプ大統領の信頼度はドイツのメルケル首相(42%)の約半分であり、中国の習近平国家主席(28%)、ロシアのプーチン大統領(27%)も下回った。
トランプ大統領が信頼されていないことは、その政策や性格によるものであると、同調査は結論づけている。大統領のメキシコ国境に壁を築くという政策に反対する人は76%だった。当然のことながら、その割合はメキシコで最も高く、94%に達している。
大統領の性格に関しては、75%が「尊大な、横柄な(arrogant)」、65%が「不寛容な、狭量な(intolerant)」、62%が「危険な(dangerous)」とした。一方、55%の回答者がトランプ大統領を「強い指導者(a strong leader)」、39%が「カリスマ的な(charismatic)」と表現した。「大統領に相応しい(well-qualified to president)」と表現したのは26%だけで、「庶民のことを気にかけている(care[d] about ordinary people)」としたのは僅か23%であった。
トランプ大統領の信頼度が下がったことにより、米国全体のイメージも打撃を受けた。49%が米国に対し好感を持っているが、オバマ政権時代は64%だった。「米国に対する好感度の下降は世界的なものだ。米国に好感を持つ人々の割合は中南米、北米、欧州、アジア、アフリカの多くの国で急落した。」と同センターは言っている。但し、58%が米国人に好感を持ち、66%が米国の音楽、映画、テレビ番組等の娯楽が好きと回答しており、米国民やその文化に対する好感度が依然として高いことは注目に値する。
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