会談では、ドイツ・インド両国の経済関係の強化やパリ協定及び2017年7月に開催される20ヵ国・地域の首脳会議での連携を確認した。
メルケル首相は、ドイツの企業に、インドへの積極的な投資を呼びかけた。しかし、現状、インドは、官僚主義が横行しており、インフラ整備が十分でなく、コストや時間がかるため、ドイツの企業はインド進出にあまり乗り気でないのが実情である。
だが、インドの人口は約13億人と世界第2位の大国であり、2020年には、中国を追い抜いて世界第1位になると言われている。...
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会談では、ドイツ・インド両国の経済関係の強化やパリ協定及び2017年7月に開催される20ヵ国・地域の首脳会議での連携を確認した。
メルケル首相は、ドイツの企業に、インドへの積極的な投資を呼びかけた。しかし、現状、インドは、官僚主義が横行しており、インフラ整備が十分でなく、コストや時間がかるため、ドイツの企業はインド進出にあまり乗り気でないのが実情である。
だが、インドの人口は約13億人と世界第2位の大国であり、2020年には、中国を追い抜いて世界第1位になると言われている。
また、世界銀行によれば、2018年のインドの成長率は7.2%との見通しが示されており、2020年には成長率が7.7%とさらに加速するものと見られている。
現時点で、ドイツの貿易相手国の第1位は中国で、インドは第24位にすぎないが、今後の成長力からすれば、インドが有望な市場であることは間違いない。
共同声明で、モディ首相は、「我々は、すべて相互に結びついている。また、民主主義と多様性が国際関係の基盤になる」と述べ、先日のG7サミットでのパリ協定等で合意に至らなかったことを踏まえた上で、主要国が幅広く連携するよう訴えた。
一方で、今1番懸念されることは、メルケル独首相とトランプ大統領との関係である。
G7サミット後、メルケル独首相は、G7サミットでのトランプ大統領の対応に不満を表明し、「欧州は、自らの運命を自らの手で担うできである。」と米国との決別を匂わせるような発言をした。
近年、中国が台頭するなかで、欧米の連帯関係が揺らげば、新興国を含め世界全体が不安定となり、近い将来、成長を続けている世界経済が景気後退に陥る可能性があるものと考えられる。
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