トランプ米大統領は、1月に移民に関する規則の違反者の対象を拡大する大統領令に署名したが、17日に公開された米移民税関捜査局(ICE)の統計によれば、この影響により、大統領就任後の100日間に不法移民の疑いで拘束された人の数が、昨年同時期対比で40%近く増加した。
1月の大統領令以降、連邦当局は米国で罪を犯して有罪となった不法移民だけでなく、単に不法滞在の状態である人も拘束するようになった。これによりICEは、トランプ政権の最初の100日である1月22日から4月29日までの間に、41,318人の不法移民を検挙した。それはオバマ政権最終年である2016年の同時期の30,028人と比較して38%急上昇している。また平均で、毎日約400人が拘束されていると言う。
データは、トランプ政権の最初の2か月に明らかとなった傾向が4月も続いていることを示していた。...
全部読む
1月の大統領令以降、連邦当局は米国で罪を犯して有罪となった不法移民だけでなく、単に不法滞在の状態である人も拘束するようになった。これによりICEは、トランプ政権の最初の100日である1月22日から4月29日までの間に、41,318人の不法移民を検挙した。それはオバマ政権最終年である2016年の同時期の30,028人と比較して38%急上昇している。また平均で、毎日約400人が拘束されていると言う。
データは、トランプ政権の最初の2か月に明らかとなった傾向が4月も続いていることを示していた。ICEは就任日から3月13日までに21,362人を拘束したが、これは2016年の同時期と比較して33%増加していた。単に不法滞在の状態であるだけの人についても2017年にはこれまで10,845人の検挙を記録したが、2016年の最初の4か月では44,242人であり、56%も増加した。
「入国管理当局は、国内の治安と国家安全保障への脅威を重視するよう明確な指示を与えられており、その結果犯罪行為で有罪となった外国人の検挙者数はかなり増加している。しかしながら、有罪となっていなくても国に不法滞在している人たちに遭遇すれば、我々の厳粛な任務を遂行し、法を執行する。」ICEのトーマス・ホーマン局長代理は声明の中で語った。
「これらのデータは、犯罪者である不法滞在者を検挙することが、入国管理上優先されることを明確に示しているが、国土安全保障省のジョン・F・ケリー長官が、もし国家に不法に滞在している人を見つけた場合には、ICAはいかなる個人でも国外退去の手続を免除しないと明らかにしている。」ICEは報告書の中で言った。
ICEのデータを見ると、確かに入国管理当局は犯罪行為をして有罪となった外国人の拘束を優先しているようだ。その期間に拘束された人の75%が殺人、性犯罪、麻薬関係等を含む有罪犯だ。ICEは今年30,473人の犯罪者を拘束した。これは昨年同時期の25,786人と比較すると20%の増加である。殺人、レイプ、誘拐、脅迫等の重罪で有罪となった不法移民は2,700人以上であるとICEは言った。
単たる不法滞在だけで拘束される人が増加している事実は、他の点では法を順守している人々を標的にして、強制的に検挙し犯罪者と呼んでいると、トランプ大統領の反対勢力である市民団体等を怒らせている。
閉じる