2月8日付
『ロイター通信』は、フィリピン国防相が、台湾南方のバシー海峡における中国軍の軍事訓練等に対抗するため、現地駐留のフィリピン軍強化を打ち出したと報じている。
台湾から約200キロメートル南のバシー海峡では、中国人民解放軍(PLA、1927年創設)が台湾への脅しのためにしばしば軍事訓練を行っている。
そこで、南シナ海における領土問題で対峙するフィリピンが、同海峡南のフィリピン・バタン諸島に駐留するフィリピン国軍(AFP、1935年創設)を増員することを決定した。...
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2月8日付
『ロイター通信』は、フィリピン国防相が、台湾南方のバシー海峡における中国軍の軍事訓練等に対抗するため、現地駐留のフィリピン軍強化を打ち出したと報じている。
台湾から約200キロメートル南のバシー海峡では、中国人民解放軍(PLA、1927年創設)が台湾への脅しのためにしばしば軍事訓練を行っている。
そこで、南シナ海における領土問題で対峙するフィリピンが、同海峡南のフィリピン・バタン諸島に駐留するフィリピン国軍(AFP、1935年創設)を増員することを決定した。
同諸島の海軍施設を訪問したギルベルト・テオドロ国防相(59歳、2023年就任)は2月6日、本国から遠く離れた同諸島におけるフィリピン領土擁護を強化するため、現地駐留フィリピン軍を増強するよう発令したと表明した。
更に同相は、現地の海軍施設の増強も必要だと訴えている。
同海軍が同日夕にリリースした声明によると、同相は、“2024年を初年度として、今後AFPは益々増強される”と強調したという。
バシー海峡は、西太平洋と南シナ海を結ぶ重要なルートで、多くの船舶が往来している。
ところが、台湾国防部(省に相当)によると、PLAが同海峡において、軍艦・戦闘機を配備しての実戦訓練をしばしば実施しているという。
フィリピンにとっても同海峡は重要拠点であり、昨年11月にはAFPと米海軍が共同でパトロールを行っている。
また、米・比海軍による年次合同海上訓練バリカタン(1998年開始)は、昨年バタン諸島海域で実施されたが、両軍合わせて1万7千人以上の将兵が参加する史上最大規模となっている。
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