この中国バッテリー企業CATLの建設プロジェクトは、ハンガリー東部デブレツェン市において急ピッチで進められている。今建設中のこの場所では電気自動車用のバッテリー生産を行う予定であるが、中国企業CATLはすでに、2番目の工場計画も発表している。
しかし、この中国企業CATLの決定は、地元の人たちを喜ばせるものではなかった。すなわち、地域の住民たちは、工場操業による環境汚染を懸念している。...
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この中国バッテリー企業CATLの建設プロジェクトは、ハンガリー東部デブレツェン市において急ピッチで進められている。今建設中のこの場所では電気自動車用のバッテリー生産を行う予定であるが、中国企業CATLはすでに、2番目の工場計画も発表している。
しかし、この中国企業CATLの決定は、地元の人たちを喜ばせるものではなかった。すなわち、地域の住民たちは、工場操業による環境汚染を懸念している。理由としては、この工場が特に大量の水を使うことになり、環境に有害な排気ガスや廃水を発生するからである。
70億ユーロ(=約1.05兆円)以上の投資額で。ハンガリー政府は電気自動車用のバッテリー生産の世界拠点にしたいと考えている。さらに、周辺住民に対しては、バッテリー工場が再生水を利用すると説明しているが、住民側の理解が得られていない模様である。
バッテリー工場の建設に反対している地域住民は、「バッテリー工場が建設されるデブレツェン市には川がなく、生活排水の再生水がバッテリー工場で使えるとは考えられない。」とハンガリー政府の説明に疑問を投げかけている。
一方、世界自然保護基金WWFによると、バッテリー工場プロジェクトは、大気、地質、地下水などの環境に大きな影響を与えると想定されるが、充分に環境評価されていないという。
WWFは、ハンガリー自体が、政府の希望する電気自動車用バッテリー工場計画を実現するために必要となる、大量の水資源に加えて、環境保護を管理する人的資源にも乏しいのではないかと警鐘を鳴らしている。
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