9月13日付英
『BBC』:「再生可能エネルギーへの移行で数兆ドルの得」:
オックスフォード大学の「Joule」に掲載された論文によると、2050年までに化石燃料から再生可能エネルギーへ移行することで約12兆ドル(10.2兆ポンド)のコスト削減になるという。
この論文では、「早急なクリーンエネルギーへの移行はよりコスト高となる」とされていた従来の見方が間違いだとし、エネルギー供給不安を巡り、天然ガスの価格が高騰しているが、クリーンエネルギーの価格が下がっているため、今移行することは吉だと主張している。...
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9月13日付英
『BBC』:「再生可能エネルギーへの移行で数兆ドルの得」:
オックスフォード大学の「Joule」に掲載された論文によると、2050年までに化石燃料から再生可能エネルギーへ移行することで約12兆ドル(10.2兆ポンド)のコスト削減になるという。
この論文では、「早急なクリーンエネルギーへの移行はよりコスト高となる」とされていた従来の見方が間違いだとし、エネルギー供給不安を巡り、天然ガスの価格が高騰しているが、クリーンエネルギーの価格が下がっているため、今移行することは吉だと主張している。オックスフォード・マーティンスクール新経済思想研究所のファーマー教授は、「コスト面を考慮すると、すぐにグリーンエネルギーに移行すべきというのが我々の結論だ」としている。
それぞれの価格のデータを照合した結果で、今後の変化を検証した結果に基づく。化石燃料のデータは、2020年から100年前に遡り、インフレや市場変動を考慮すると、価格があまり代わっていない。一方、再生可能エネルギーは数十年の歴史しかないためデータは少ないが、技術が進歩し続け、太陽光や風力発電コストは、年あたり約10%の割合で急激に下がっている。
しかし、気象の変化等により電力生産に問題が生じた場合、どのように電力の供給バランスを取るかという課題は残る。
2019年英国では、フィリップ・ハモンド元財務大臣が首相へ宛てた書簡で、「英国が2050年までに、温室効果ガス排出ネットゼロを目指すためのコストは、1兆ポンド(約1.2兆ドル)を超える」と予測していたが、これは見積もりミスであり、投資を妨げるものだったと論文は主張している。また、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が、「地球の温度を2度低下させるためのコストは2050年までのGDP分の損出に値する」とした予測も悲観的すぎると否定している。
同日付米『The Hill』:「ゼロ・カーボン推進により、地球規模で12兆ドルの節約か」:
再生可能エネルギーへの移行は、必要だがコストがかかると指摘されているが、最新の研究では、逆に世界的に数兆ドルの節約になるとされている。
オックスフォード大学の研究によると、化石燃料からの移行は早くなるほどコストが抑えられるという。13日に雑誌「Joule」に発表された論文によると、2050年までに化石燃料から再生可能エネルギーに移行することは、世界経済において、最低でも12兆ドルのコスト減になるという。この早期移行シナリオでは、現行のそして今後開発される技術により、現在より55%多いエネルギー生産が可能になるという。
だがスムーズな移行には、製造業等のカーボンエネルギーへの依存や、政府、産業界の反対が壁となるだろう。コストが上がるとの従来の予測により、各国政府は疑念からエネルギー移行推進策に慎重になっていた。
だが、風力や太陽光エネルギーの価格は、予測よりも早く下がっており、例えば太陽光エネルギーでは、過去20年で最も悲観的だった予測の2倍のコスト下落となっている。長期的には、風力、バッテリー蓄電技術、水素電解などの最先端の蓄電技術も、同様にコストが下がるとみられている。
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