イギリスのボリス・ジョンソン首相は5日、国内で新型コロナウイルス感染症の新規感染が再び増加する中、法的規制を含むほぼすべてのコロナ規制を7月19日に解除すると発表した。
仏
『レゼコー』と豪
『abc.net.au』によると、イギリスでは7月19日から公共交通機関でのマスク着用義務は廃止され、ナイトクラブも再開され、個人宅での集まりを6人までとする人数制限などほぼすべての規制が撤廃される。自宅勤務の推奨や、濃厚接触者の10日間の自主隔離義務も解除される。
全面的な規制解除は、3月から段階的に進められてきた、慎重な解除計画とは対照的な決定となる。今回の決定には、前保健相の辞任に伴い新しく就任したサジッド・ジャビット新保健相の影響が大きいと見られている。...
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『レゼコー』と豪
『abc.net.au』によると、イギリスでは7月19日から公共交通機関でのマスク着用義務は廃止され、ナイトクラブも再開され、個人宅での集まりを6人までとする人数制限などほぼすべての規制が撤廃される。自宅勤務の推奨や、濃厚接触者の10日間の自主隔離義務も解除される。
全面的な規制解除は、3月から段階的に進められてきた、慎重な解除計画とは対照的な決定となる。今回の決定には、前保健相の辞任に伴い新しく就任したサジッド・ジャビット新保健相の影響が大きいと見られている。ジャビット保健相はロックダウンに対して否定的だったことで知られており、「コロナと共に生きる」ことを呼びかけている。3日付けの英「デイリーメイル」で掲載された論説では、「規制解除に慎重な人が多いことは認識している。それは当然なことだ。しかし、どの日に解除したとしても、リスクを伴わない日はない」と述べている。
全面的な規制解除は当初6月21日に予定されていた。しかし、デルタ株による感染者の増加に直面して、1ヵ月延期された。新規感染者はその後も増加し続け、5日の月曜日には27,334件の新規感染と、7日間で53%の増加を記録している。しかし、入院数は、上昇傾向にあるものの、抑えられている。ワクチン接種が進んでいるおかげで、感染しても入院する人が減っている。イギリスでは成人の86%がワクチンの1回目を接種しており、64%が2回目の接種を終了している。9月中旬までにすべての成人が2回の予防接種を受け終わる方向で計画されている。40歳未満の人々へのワクチン接種も加速される見通しだ。
しかし、今回の規制解除の発表で最も反響が大きかったのは、交通機関や店舗などでのマスク着用義務の廃止である。各地の市長や労働組合からはマスク着用義務の解除に反対する声が上がっている。これに対し、ジョンソン首相は「政府の絶対命令から、個人の判断に移行するべきだ」と述べている。
仏『BFMTV』と英『ガーディアン』によると、ジョンソン首相は、人混みの中では自分もマスクをするなど、感染防止のために引き続き「注意」することを呼びかけた一方で、今後2週間で感染者数は5万人に達し、死亡者数も増加する見通しも発表した。それでも首相は、「ワクチン接種でこれだけの成果を上げた今、一歩踏み出さなければ、問題は、一体いつ元通りの生活に戻れるのか、である。夏休みのうちに再開しなければ、ウイルスが活発化する寒い時期に、または来年まですべてを先送りすることになりうる」と述べた。
残る規制は、陽性反応が出た場合の隔離義務、海外旅行の制限、空港や港での社会的距離を取る義務などである。
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