捕鯨報道(2016/01/21)
昨年末、1年ぶりにミンククジラ333頭を捕鯨する予定で日本の捕鯨船が南氷洋に向かった。2014年国際司法裁判所が出した中止命令を政府は拘束力がないとし調査捕鯨再開に踏み切った。今回IWCの科学者らが日本の捕鯨調査を「科学的な根拠がない」等と非難する書簡を科学雑誌に発表した。IWCの評価手順の改正や鯨を生かす調査方法を求めている。IWCは研究で鯨を殺すのは各加盟国の裁量で行うとしており、ノルウェー、アイスランドも捕鯨国だが日本のみが調査捕鯨を主張している。
1月21日付豪
『ABCニュース』 は、「日本の捕鯨;IWCの科学者が新調査計画を批判」との見出しで次のように報じた。
「・2014年3月、国際司法裁判所(ICJ)が日本の捕鯨(JARPA Ⅱ)を非科学的で違憲として以来捕鯨は行われていなかったが、同年11月捕鯨数を減らし、広範囲で捕鯨するという新南極海鯨類科学調査計画(NEWREP-A)がIWCの科学委員会の評議会に提出された。
・IWCは今年9月まで捕鯨許可は出していないため、事実上日本は国際的許可なく南極海での捕鯨を行っている。...
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1月21日付豪
『ABCニュース』 は、「日本の捕鯨;IWCの科学者が新調査計画を批判」との見出しで次のように報じた。
「・2014年3月、国際司法裁判所(ICJ)が日本の捕鯨(JARPA Ⅱ)を非科学的で違憲として以来捕鯨は行われていなかったが、同年11月捕鯨数を減らし、広範囲で捕鯨するという新南極海鯨類科学調査計画(NEWREP-A)がIWCの科学委員会の評議会に提出された。
・IWCは今年9月まで捕鯨許可は出していないため、事実上日本は国際的許可なく南極海での捕鯨を行っている。
・オーストラリア大学国際法のドン・ロスウェル教授は、今回提出された書簡は、14年の判決をめぐる捕鯨賛成国と反対国の対立を解消しIWC改革を議論する突破口となるほど重要だと述べている。」
同日付新
『ヤフーニュージーランド』 は、「科学者ら捕鯨は"非科学的”との意見」との見出しで次のように報じた。
「・国際捕鯨委員会の科学委員会(IWC-SC)のうち30人が日本の捕鯨がIWC-SCを無視し独自の捕獲枠を進めているとする書簡に署名した。ニュージーランド大学の科学者らはこれを支持している。
・オタゴ大学動物学教授は、調査捕鯨のプロジェクトは設計が不十分かつ検証可能な仮説を欠いてる。ほとんどの報告は未査読で未発表、調査基準に欠け研究の成果が見えないと述べている。
・オークランド大学の科学者は多くの加盟国は鯨を活かす方法をとってきたが日本はIWCの許可を悪用していると述べている。
・2014年国際司法裁判所は日本の大西洋上の数十年に渡る捕鯨を禁止し、14~15年の調査を辞めるよう指示したが、水産庁は昨年11月IWCに2015~16年改正案の元で捕鯨を再開するとした。」
1月20付米
『SCIENCE』 は、「科学者ら捕鯨調査は”時間の無駄”」との見出しで、以下のように伝えた。
「・本日発行の科学誌「ネーチャー」の編集者宛てにIWCの査読手順は”無駄”とし改正を求める連名の書簡が寄せられた。
・調査論文は科学者らの査読を経るが、前回(2015年2月)の日本の査読で死んだ鯨のサンプルは正当化されていないと当書簡にあり、他のIWC加盟国のように矢で組織サンプルを取ったり、糞で捕食を調べられると主張。
・英セント・アンドリューズ大学海洋生態学者で署名者の一人は、毎年(日本のこのような)状況が続き、専門家パネルの意見を無視しているので科学者らの不満が募っているとする。
・しかし国際水産資源研究所の森下局長は「サイエンス・インサイダー」で、日本の鯨類科学者は「査読手順は非常に合理的」でIWCは「査読手順は非常に科学的メリットがある」としたと述べている。
・日本は1987年から12年間で調査捕鯨により10712頭のミンククジラを捕獲している。」
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アマゾンCEOの宇宙開発企業がロケットの垂直着陸に成功(2015/11/26)
アマゾン創業者で CEO のジェフ・ベゾス氏が設立した宇宙開発企業ブルー・オリジン社が、再利用可能ロケット 「ニューシェパード」(BE-3) の垂直着陸に世界で初めて成功した。
テスト飛行に関してはメディアには知らされず、米中西部で現地時間23日午前11時ころ実施され、その飛行の様子は翌24日、あたかも「宇宙旅行のコマーシャル」かのような動画(ムービー)によって公開された。
ベゾス氏は数週間のうちに次の離着陸実験を行うことを示唆しており、来年には有人飛行テストを始める計画。商業宇宙旅行は2、3年以内の開始を見込んでいる。これにより同じく宇宙開発事業を手掛けるイーロン・マスク氏創業のSpaceX社は、ライバルに先を越される形となった。今回の実験成功を受け、彼はジェフ・ベゾスとブルー・オリジンに対しお祝いのツイートを贈ったと報じられている。
米各メディアはこの偉業を動画を多数交えて大々的に報道した。
11月24日付け
『UNIVERSE TODAY』 によると、
米民間宇宙開発を手掛けるブルー・オリジンが、西テキサスで現地時間11月23日午前11:21、再利用型ロケット「ニューシェパード」の試験飛行を行い垂直離着陸に成功したと発表した。
今回の試験飛行では、高度32万9839フィート(約10万メートル)、最高速度マッハ3.72(約4593km/h)に到達、高度4896フィート(約1500メートル)で再点火し、西テキサスの発射基地に軟着陸、着地点はブースターから僅か4.5フィート(約1.4メートルであった。...
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11月24日付け
『UNIVERSE TODAY』 によると、
米民間宇宙開発を手掛けるブルー・オリジンが、西テキサスで現地時間11月23日午前11:21、再利用型ロケット「ニューシェパード」の試験飛行を行い垂直離着陸に成功したと発表した。
今回の試験飛行では、高度32万9839フィート(約10万メートル)、最高速度マッハ3.72(約4593km/h)に到達、高度4896フィート(約1500メートル)で再点火し、西テキサスの発射基地に軟着陸、着地点はブースターから僅か4.5フィート(約1.4メートルであった。燃料は、液体水素と液体酸素で、最大推力11万lbf(490kN)、ほぼ全ての項目で完璧に作動し、商業宇宙飛行連盟はこれを画期的着陸と賞した。
このロケットの開発の最終目標は乗客が無重力を体験し、宇宙船の大きな窓から地球を見て、帰還する事である。ブルー・オリジンの飛行成功の模様は動画に収めらており、そこには、実際には無人飛行なのだが、乗客が宇宙飛行を楽しんでいるかのような楽しげな様子も盛り込まれている。
去る今年4月、ブルー・オリジンは最初のテスト飛行を行い目標高度の30万7千フィート(93.5㎞)に達し打ち上げは成功したが、油圧システムの圧力低下で着陸には失敗した。
ベンゾンは垂直離陸着陸(VTVL)好きで(社内ブログより)これに飽き足らず更なる”Very Big Brother"(大きなお兄さん)と名付けた「ニューシェパード」と同寸だが、最大推力55万lbf(2447kN)、液化天然ガスと液体酸素を燃料としたBE-4エンジン姉妹ロケットを開発中だ、と報じている。
11月25日付け
『POPULAR SCIENCE』 は、表題に〈再利用ロケットをめぐるイーロン・マスクとジェフ・ベゾスの衝突は我らの勝利〉と題して、再利用可能ロケットに向けた大きな一歩は開発費を節約したい企業だけでなく、我々一般人の利益につながると称賛した。
(*) ライバル視されるイーロン・マスクのSpaceX社は今年3度同様の無人ロケットの垂直着陸実験に失敗している。
11月24日付け
『NASA SPACEFLIGHT』 は、テスト飛行成功の詳細を掲載し、宇宙開発について、ライバル社のSpaceXとULA(ロッキード・マーティン社とボーイング社の合弁事業)は、宇宙空間へ到達し観光を目的とするブルー・オリジンと違い、軌道まで到達して ISS などへの物資や人員を送ることを目的とするという違いがある事に言及した。
『NEW YORK POST』 では、〈宇宙開発競争は、民間部門にシフトした〉と題し、米航空宇宙局(NASA)との契約でSpaceX社はすべに国際宇宙ステーションに供給を行っている。ボーイング社、リチャード・ブランソンのヴァージン・ギャラクティック等の民間企業も宇宙事業に乗り出した。連邦予算の逼迫でNASAは今後数十年は打ち上げを行う体力が残っていない。民間企業の参入は歓迎するべきことだ、と報じた。
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