中国の横暴な香港政策に、多くの国から非難の声が上がっている。そして、以前から領有権争いや民族迫害で対峙しているアジアの複数の国に留まらず、今では中国からの遠洋漁業船の傍若無人振りに辟易している南米数ヵ国も、中国に対する怒りの声を上げ始めている。
8月10日付米
『ブライトバート』オンラインニュース:「インド、ベトナム、チベット等混成グループが首都ワシントンで反中国デモを展開」
中国は、習近平(シー・チンピン)国家主席が、古代から脈々と続いてきた“中華思想”(注後記)を、大国の仲間入りが見えてきた今こそ成就すべきと改めて訴えている。
その大望に基づき、中国が目下諸外国に対して大胆に進めているのは、経済力で従わせるか、武力で脅すか、もしくはその両方を駆使するやり方である。...
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8月10日付米
『ブライトバート』オンラインニュース:「インド、ベトナム、チベット等混成グループが首都ワシントンで反中国デモを展開」
中国は、習近平(シー・チンピン)国家主席が、古代から脈々と続いてきた“中華思想”(注後記)を、大国の仲間入りが見えてきた今こそ成就すべきと改めて訴えている。
その大望に基づき、中国が目下諸外国に対して大胆に進めているのは、経済力で従わせるか、武力で脅すか、もしくはその両方を駆使するやり方である。
顕著な例が、インドとの国境紛争であり、南シナ海における領有権問題、東シナ海における尖閣諸島帰属問題等に現れている領土拡張政策であり、また、チベット族、ウィグル族等少数民族への弾圧政策である。
これらの傍若無人な政策に不満に感じているのは、当該国のみならず、米国に永住する各国出身のコミュニティも同様で、この程、これらの混成グループが首都ワシントンで、反中国を訴えてデモ行進を行った。
このデモを主導したインド人活動家のアダパ・プラサド氏は、中国政府幹部は近隣国への圧力を益々強めているとして、インド国境での一方的軍事行動に留まらず、“ブータンを脅かし、タジキスタン山岳部の領有を主張し、更には、友好関係にあるロシアに対しても、ウラジオストックは元々中国に帰属するとまで言い出す程である”と非難した。
ベトナム人活動家のマット・トゥルオン氏はインドメディア『ヒンダスタン・タイムズ』紙(1924年創刊)のインタビューに答えて、“中国はベトナムと同じ共産主義とされているが、実態は異なり、南シナ海のパラセル(西沙)諸島におけるベトナム主権を脅かし、ベトナム漁船を何隻も沈める乱暴を働いている”と糾弾した。
また、インド系米国人活動家のプニート・アールワリア氏は『プレストラスト・オブ・インディア』(PTI、1949年設立、インド唯一の全国通信社)に対して、“中国共産党はウィグル族からイスラム教を力づくで奪い、更に、香港の自由をも剥奪しようとしている”と訴えた。
東トルキスタン(清朝下のトルキスタン、現新疆ウィグル自治区)における中国政府の宗教弾圧に伴う人権蹂躙はすさまじく、米政府の推測では100~300万人のウィグル族が強制収容所において、改宗教育を受けさせられているとする。
同収容所から逃げ出した生存者の証言によると、所内での拷問、強姦は容赦なく行われ、ひどいときには生きたままで臓器摘出される被害者もいるという。
また、同収容所を脱走して、後に再拘束された女性は、自身の意思に関わりなく強制避妊手術を施されたという。
一方、アジア以外の地域における中国の一方的活動は遠慮のないもので、南米のエクアドル、チリ、アルゼンチンは、自国領海内に違法に侵入して操業を行う中国漁船に対して、一斉に反発している。
例えば、エクアドル領で国連教育科学文化機関(UNESCO、1946年設立)から1978年に世界遺産(自然遺産)として認定されているガラパゴス諸島近海に、数百隻もの中国船が押し寄せて勝手に漁を行っており、同遺産の維持活動の脅威になっているとする。
今回の反中国運動デモでも、この点もやり玉に挙げられている。
同日付インド『PTI』:「インド系米国人グループ、中国によるインド領土への侵入やウィグル族の人権蹂躙に抗議」
米国在住のインド系米国人らのグループが首都ワシントンに集結し、中国によるインド領土への侵入やウィグル族ら少数民族の人権蹂躙に抗議する集会を開いた。
8月9日に実施された抗議集会には、マスクを着用しソーシャルディスタンシングを保った参加者が、中国共産党及び同国主導者による傍若無人な振る舞いを糾弾する横断幕を掲げて抗議した。
抗議集会に参加した、インド系米国人活動家のアールワリア氏(ロビー活動企業リビングストン・グループ所属のコンサルタント)は、“中国によるウィグル族への宗教弾圧や、香港の民主主義剥奪は許されない”と訴えた。
同氏は、今秋の選挙でバージニア州副知事に立候補している共和党員で、ドナルド・トランプ大統領による対中国強硬政策を支持している。
(注)中華思想:中華の天子が天下の中心であり、その文化・思想が神聖なものであると自負する考え方で、漢民族が古くから持った自民族中心主義の思想。自らを夏、華夏、中国と美称し、王朝の庇護下とは異なる辺境の異民族を文化程度の低い夷狄であるとして卑しむことから華夷思想(かいしそう)とも称す。中国語では「華夷秩序、また中国中心主義」とも呼ばれる。
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関係者によると、死者数は少なくとも32人達し、多数が負傷した。自爆攻撃であるとISIS系の通信社Amaqが報道しているが、詳細や理由は不明だ。
目撃者によると、投票が行われていた学校の近くで警察車両にバイクが突っ込んだ。被害者の中には子供や警察官もいた。パキスタンでは近年テロ攻撃が減少したが完全には消滅しておらず、事件が民主主義への明確な脅威となった。
クェッタは、バルチスタン州の首都であり、今回選挙前最悪の爆撃に見舞われた。...
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関係者によると、死者数は少なくとも32人達し、多数が負傷した。自爆攻撃であるとISIS系の通信社Amaqが報道しているが、詳細や理由は不明だ。
目撃者によると、投票が行われていた学校の近くで警察車両にバイクが突っ込んだ。被害者の中には子供や警察官もいた。パキスタンでは近年テロ攻撃が減少したが完全には消滅しておらず、事件が民主主義への明確な脅威となった。
クェッタは、バルチスタン州の首都であり、今回選挙前最悪の爆撃に見舞われた。
今月初め、バルチスタン州マストゥングの選挙集会で自爆テロが発生し、149人が死亡した。ISIS武装勢力が犯行声明を出している。
攻撃を防ぐために全国の投票所には2013年の前回の選挙時の5倍の人数である約37万1000人の兵士が配置された。選挙委員会は、セキュリティ上の懸念を理由に、バルチスタンのいくつかの地区のインターネットと携帯電話サービスを中断したと発表した。
ババル・ヤクブ選挙管理委員会秘書官は記者団に対し、投票所、職員、さらには候補者に対する脅迫があったことを明らかにした。
また25日、スワビ北西部の村で、2人の相反する政党の支持者の打ち合いとなり、1人が死亡、2人が負傷した。
選挙前の世論調査ではイムラン・カーンのパキスタン正義運動(PTI)が僅差で優位に立っている。反汚職を掲げるカーン氏は、「イスラム福祉国家」を公約とし、ほとんどがイスラム教徒の2億800万人の貧困層の発達を妨げる、略奪的政治エリートを倒すことを大衆に訴える選挙運動を繰り広げている。
汚職問題で失職し今月収監されたナワズ・シャリフ元首相が率いるパキスタン・ムスリム連盟シャリフ派(PML-N)もPTIも単独過半数を取れなければ、ベナジール・ブットー前大統領の息子が率いるパキスタン人民党(PPP)を含む連立政権交渉が行われる可能性もある。
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