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【Globali】
マクロン仏大統領候補陣営のサーバーに侵入を試みたロシア(2017/04/25)
4月24日の 『Washington Examiner』は、ロシアと連携したハッカーが仏大統領選挙でトップを走るマクロン仏大統領候補陣営のサーバーに侵入しようとしたとのサイバーセキュリティ会社の報告書についてウォール・ストリート・ジャーナルを引用して報じている。
この報告書によれば、マクロン仏大統領候補陣営のネットワークへのパスワードをスタッフから盗もうとして、マクロン仏大統領候補陣営のサーバーを模倣した複数のインターネットアドレスを設定しているとトレンドマイクロの上級研究員は述べている。このハッカーは、2016年の米大統領選挙でクリントン米大統領候補と米民主党全国委員会から文書が盗まれた際に使用された手口と似た技術を使用している。ハッキングの試みは今年3月に行われた。...
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この報告書によれば、マクロン仏大統領候補陣営のネットワークへのパスワードをスタッフから盗もうとして、マクロン仏大統領候補陣営のサーバーを模倣した複数のインターネットアドレスを設定しているとトレンドマイクロの上級研究員は述べている。このハッカーは、2016年の米大統領選挙でクリントン米大統領候補と米民主党全国委員会から文書が盗まれた際に使用された手口と似た技術を使用している。ハッキングの試みは今年3月に行われた。マクロン仏大統領候補陣営はハッカーによる侵入の試みを確認するとすぐにアクセスをブロックする手段を講じた。
この報告書は第1回の仏大統領選挙の翌日に公表され、マクロン仏大統領候補が敗北した他の候補者とともにル・ペン仏大統領候補を倒そうと団結させるのに役立つとみられる。マクロン仏大統領候補は仏大統領選挙で人気が高く、ロシアへの経済制裁を解除しフランスをNATOから脱退させようとする極右のル・ペン候補と5月7日の決選投票で対決予定だ。ロシア政府はこのハッキングに関与していることを否定し、ロシア政府はどの仏大統領候補にも好意を示し、他国の選挙に干渉することは決してないとしている。
一方、4月23日の 『POLITICO』は、プーチン露政権の仏大統領選挙へのサイバー攻撃等について下記の通り報じている。クリントン米大統領候補の選挙活動を妨害し米民主党全国委員会のハッキングを行った際のデジタル指紋と同じものが 、2015年にフランスのテレビ局のTV5モンドをサイバー攻撃で麻痺させた際に発見されたたとき、 ドリアン元仏国防大臣はこれを重大に受け止め、フフランスの大統領選挙で同様なことが起きないようにしなければならないとしている。仏政府と主要仏産業をサイバー攻撃から守るフランスのネットワーク・情報セキュリティ機関のANSSIは、その後、政党向けにサイバーセキュリティ意識向上セミナーを実施しオランド仏大統領はサイバー攻撃に対して必要なすべての手段を取るよう命じ、ロシアのサイバー攻撃に対して警告した。フェイク・ニュースについては、Le Mondeなどの著名な新聞がニュースの情報源の信頼性を検証するプラットフォームを立ち上げて市民社会をリードしている。政府もその役割を果たし、例えばフランスの世論調査委員会は、プーチン露政権系のニュースサイトSputnikが親ロシアのフィヨン大統領候補が優勢との世論調査を発表した後、フランス法の下では違法だとの警告をSputnikに発した。プーチン露政権にとって最も批判的なマクロン仏大統領候補は、多くのサイバー攻撃や、米国のスパイだとかサウジアラビアの資金提供を受けているとかのフェイク・ニュース攻撃に直面している。またロシアからマクロン仏大統領候補陣営のデータベースをターゲットとした数百のサイバー攻撃を受けている。しかし、サイバーセキュリティ対策の効果か、これらのどれも深刻なハッキン??グ被害には至っていない。フランス大統領選挙は政治的な先見性と防御措置が、グローバル化した情報化時代の世界における選挙を外部からの影響から守るのに役立つかどうかの実験台となるだろう。
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