今年3月に行われたタイの総選挙の結果が発表され、タクシン元首相を支持する反軍事政権派のタイ貢献党と連合政権の得票数が過半数に届かず、軍事政権が続投となる見込みとなっている。
5月8日付英国
『BBC』は「タイ総選挙:野党タイ貢献党が最高議席獲得」との見出しで以下のように報道している。
タイの選挙管理委員会(下院)によると、2014年の軍事クーデター以来、タイ貢献党(タクシン元首相派)が最も多くの議席となる136議席を獲得、軍支持派の国民国家の力党は115議席だった。しかし、軍事政権継続に有利となるよう、上院が国民国家の力党を支持する見込み。
3月に行われた選挙は6週間以上遅れ、国王の戴冠式から3日後の結果発表となった。...
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5月8日付英国
『BBC』は「タイ総選挙:野党タイ貢献党が最高議席獲得」との見出しで以下のように報道している。
タイの選挙管理委員会(下院)によると、2014年の軍事クーデター以来、タイ貢献党(タクシン元首相派)が最も多くの議席となる136議席を獲得、軍支持派の国民国家の力党は115議席だった。しかし、軍事政権継続に有利となるよう、上院が国民国家の力党を支持する見込み。
3月に行われた選挙は6週間以上遅れ、国王の戴冠式から3日後の結果発表となった。
タイは長期に渡り政治不安の状態にあり、その多くは軍支持者とタクシン元首相派との対立にあった。
貧困層の農村部の支持を誰が得るかで、都市部の中間層やエリートの票を集める軍支持派と政治的分断が続いた。
2014年は12回目の軍事政府で、1930年代以来となる独裁政権樹立された。
次期首相を決める投票は数週間後に予定されており、今回の結果を受け、現首相プラユット・チャンオチャが続投となる可能性が高い。上院が下院の首相選出投票に参加し、軍が250議席分を決める。
5月9日付タイ『Bangkok Post』は「タイ貢献党の期待が絶望的」との見出しで以下のように報道している。
選挙管理委員会による149議員の承認を受け、タイ貢献党の野党連合への望みが絶たれようとしている。
タイ貢献党の連立政党である新しい未来の党(FFP) は管理委員会に対し、選挙結果に不服申し立てを行う準備を始めた。タイ貢献党は選挙管理委員会が意図的に権力を使って表計算方法により結果を歪めたとして、法に訴えるとし、司法は承認を辞めるべきだと主張している。
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