SNCFのTGVやインターシティ特急の責任者、アラン・クラコビッチ氏は9月13日火曜日夜、物議を醸しだす発言を行った。 クラコビッチ氏は過去にツイッター上でプライベート・ジェットをひんぱんに利用しているPSGサッカーチームを批判したが、今回は同チームが社用車を使って時間をかけてパリーナント間(列車で2時間の距離)を移動したことをやり玉に挙げている。
クラコビッチ氏は、TGVを多く利用する会社に対する’エコ移動賞‘の授与式の最後のあいさつで、国内の280万台に及ぶ社用車の存在は地球温暖化防止の見地から過剰すぎると批判した。...
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SNCFのTGVやインターシティ特急の責任者、アラン・クラコビッチ氏は9月13日火曜日夜、物議を醸しだす発言を行った。 クラコビッチ氏は過去にツイッター上でプライベート・ジェットをひんぱんに利用しているPSGサッカーチームを批判したが、今回は同チームが社用車を使って時間をかけてパリーナント間(列車で2時間の距離)を移動したことをやり玉に挙げている。
クラコビッチ氏は、TGVを多く利用する会社に対する’エコ移動賞‘の授与式の最後のあいさつで、国内の280万台に及ぶ社用車の存在は地球温暖化防止の見地から過剰すぎると批判した。
確かに社用車の多くは、日常の決まりきったルートの移動や、不特定用途に使用されている。 しかしクラコビッチ氏によると、社用車の多くはむしろ週末に(私的目的で)使用されているという。また、2019年に発行された『AAAデータ』の調査によると企業の集中するパリ近傍のオード・セーヌ県に偏在していて全国の社用車の1/3を占めていて、県平均7%を大きく越えているという。
クラコビッチ氏は、さらに社用車を化石燃料自動車から電気自動車に代えたところでも問題は解決しないと述べ、社用車の代わりに社用での列車の利用を推奨している。すなわち、会社が従業員や役員に列車の乗車クーポン券用を提供することを提案している。
フランスの会社はこれまで、従業員に対して持続可能な移動手段、例えば自転車通勤や車の相乗りなどを実現させるため、奨励金を払ってきた。 同様に、SNCFは、国にとしても社用車の代わりに‘社用列車’を使用することで従業員の給料を補完するための財政援助を行うことを提案しようとしている。
なお、TGVの営業責任者クラコビッチ氏は、SNCFが政府に対し‘社用列車’の正式提案を行って認可され、2024年には実現したいと考えている。
日本での単に移動用社用車の実態はどうなっているのか興味深いところである。
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