石炭発電所は、40年間もテルエル市の電力を賄ってきたが、スペインの再生可能エネルギーへの転換計画により、石炭などの化石燃料を使用している火力発電所は、徐々に廃止されることとなっている。
ユーロニューズの地元記者によると、スペインではかなりの急ピッチで石炭火力発電所を廃止していて、過去1年で石炭火力の全発電量に占める割合を15%から5%まで減らしたという。2030年までの早い時期には、その割合が0%になると予想されている。...
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石炭発電所は、40年間もテルエル市の電力を賄ってきたが、スペインの再生可能エネルギーへの転換計画により、石炭などの化石燃料を使用している火力発電所は、徐々に廃止されることとなっている。
ユーロニューズの地元記者によると、スペインではかなりの急ピッチで石炭火力発電所を廃止していて、過去1年で石炭火力の全発電量に占める割合を15%から5%まで減らしたという。2030年までの早い時期には、その割合が0%になると予想されている。
スペインの電力会社、エンデサ社は、石炭火力発電所が環境に良くないのに加え、経済的にも採算が合わなくなっているため、縮小に向かっていると説明している。
しかし、石炭火力発電所がこれまで地域に果たしてきた経済的な役割は大きい。エンデサ社の地域責任者のモンタネル氏は、従業員が火力発電所を閉鎖後、再生可能エネルギー発電、すなわち太陽光発電に切り替えている期間も路頭に迷わないような対策が必要だと語った。
現在、火力発電所のストックヤードには、300万トンもの石炭が残されており、
これを6月末の発電所閉鎖時期までに発電所ボイラーの燃料として使い切ることとなる。モンタネル氏は、このストックヤードの石炭が無くなることで1つの時代が終わり、次の太陽光発電への準備が始めることができると語った。
エンデサ社の計画によると、15億ユーロ(=1800億円)を投資して巨大な太陽光発電設備を建設し、4000人の従業員を雇用することになるという。
石炭発電所の従業員たちは、太陽光発電が完成するまでの間の雇用が保証されるのか不安を訴えるものが多くいるという。テルエル石炭発電所でこの問題をどう切り抜けるか、テストケースとなっている。
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