新型コロナウイルスの感染が拡がり、発熱や咳など風邪のような症状以外にも臭覚・味覚障害などが生じることが知られるようになった。最近では更に、皮膚科医が「コロナのつま先」と呼んでいる現象が、子供たち中心に確認されるようになってきたことが報告されている。
仏科学雑誌
『フチュラサイエンス』によると、つま先や指に現れる一見凍傷のように見える赤や紫の斑点が、無症状の子供や若年層に多く見られるようになったという。スペインの足病医総評議会は、イタリア、フランス、スペインで足に皮膚病変を発症する子供や青年の症例を報告している。
「コロナのつま先」は、水痘またははしかにかかった時のような紅斑、小さな発赤および炎症がつま先に現れる症状のことを指している。...
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仏科学雑誌
『フチュラサイエンス』によると、つま先や指に現れる一見凍傷のように見える赤や紫の斑点が、無症状の子供や若年層に多く見られるようになったという。スペインの足病医総評議会は、イタリア、フランス、スペインで足に皮膚病変を発症する子供や青年の症例を報告している。
「コロナのつま先」は、水痘またははしかにかかった時のような紅斑、小さな発赤および炎症がつま先に現れる症状のことを指している。このような病斑は多くの場合、皮膚に痕跡を残すことなく、自然に解消するという。
イタリアでは、13歳の少年の症例が国際足病医連盟から報告されている。 丸みを帯びた紫がかった赤色の炎症が、少年の足の親指と隣の指に突然現れた。2日後、少年は38.5°C以上の発熱、筋肉痛、頭痛の症状が出た。少年の母親と妹も新型コロナウイルス感染症の症状を発症したという。その後少年の皮膚病変も悪化し、皮膚の異常が出現してから7日後には化膿した感じになっていたという。
この皮膚症状だけでは、コロナウイルス感染を証明するにはもちろん不十分であるが、足病医総評議会は、親に対して、自分の子供にこのタイプの病変が突然生じた場合、無症状の感染者になっている可能性があるため、自主隔離させるよう勧めている。
ペンシルベニア大学医学大学院感染症責任者のラウテンバッハ博士は、こうした病変は「通常、触ると痛みが伴い、ひりひりするような感じもある」と『USAトゥデイ』で述べている。またこうした皮膚の異常は新型コロナウイルス感染の初期症状であり、発熱や咳が生じる前に出る症状であると説明している。ただし、1週間や10日間ほどで、他の症状に発展することなく、皮膚病変も跡形もなく消えていく人たちもいるという。
こうした足の症状は、特に子供や若年層に最も顕著にあらわれているという。ラウテンバッハ博士は、これは子供や若者がより良い免疫システムを持っているためかもしれないと示唆している。
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