フランス大手通信会社オランジュは、アフリカで、米Googleと共同開発した4Gスマートフォン「Sanza Touch」の販売を開始した。約30ドルで販売されるこのスマートフォンは、アフリカ市場で最も手ごろな格安スマホの一つになる。
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『レゼコー』によると、フランスの通信会社オランジュは、アフリカ大陸での格安スマホの中国独占に対抗するために、10月から格安の4Gスマートフォンを販売し始めた。
同社は、1年前からアフリカ市場で2Gおよび3G携帯を販売していたが、新しい4G「Sanza Touch」は、Googleと共同開発したもので、30ドル(約3169円)で、通話、テキストメッセージ、インターネットを利用することが出来る。...
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『レゼコー』によると、フランスの通信会社オランジュは、アフリカ大陸での格安スマホの中国独占に対抗するために、10月から格安の4Gスマートフォンを販売し始めた。
同社は、1年前からアフリカ市場で2Gおよび3G携帯を販売していたが、新しい4G「Sanza Touch」は、Googleと共同開発したもので、30ドル(約3169円)で、通話、テキストメッセージ、インターネットを利用することが出来る。オランジュ社は、アフリカ市場で「最も手頃な価格」のスマートフォンだと説明している。
「Sanza Touch」は当初、ギニアビサウ、コートジボワール、マダガスカルで販売されるが、その後、他の国にも販売が拡大される予定だ。
オランジュ社はアフリカと中東の18カ国に拠点を設けており、合計1億2,400万人の顧客を持っており、この地域がグループの成長の柱となっている。第 1 四半期には、同地域の売上高は 3.8%増(フランス国内は 1.6%増)となり、金利・税金・償却前利益の成長も 7.2%増と爆発的に伸びている。
しかし、アフリカでのオランジュの将来は、4Gが展開される中で、アフリカの顧客の手にスマートフォンを置くことができるかどうかにかかってくる。モバイル業界のロビー団体であるGSMAによると、2017年にはサハラ以南のアフリカは27%が4Gで カバーされていたが、現在は34%に上がっている。
しかしデータの価格は下がっている一方で、スマホの価格が高騰しているという。GSMAによると、2018年もエントリーレベルのスマホが平均収入の68%以上を占め、昨年の58%から上昇しているという。その結果、アフリカではスマホの所有率はわずか45%にとどまっている。
アフリカニュース専門サイト『アンフォ アフリ-ク』も、アフリカではいまだにエントリーレベルのスマホの平均価格が平均月収の6割を超えているため、大多数の人にとって手の届かないものとなっていると報じている。
オランジュ社の中近東・アフリカ地域責任者であるAlioune Ndiaye氏は『アンフォ アフリーク』のインタビューで、アフリカ大陸でのネット接続を加速させるために、インターネット利用の障壁となっていた「価格」を下げ、初心者にとって使い勝手の良いタッチケータイである4G「Sanza Touch」の販売を始めたと説明している。
Googleアンドロイドのアフリカ担当であるMariam Abdullahi氏も、「私たちは、学習の機会、経済的な機会、デジタルアクセシビリティの観点から、この新しいスマートフォンが提供する無限の可能性に興奮している。このユニークで非常に手頃な価格のアンドロイド(Go版)デバイスの目標は、公平に、すべての人にコンピュータサイエンスの力をもたらすことだ」と述べている。
現在、世界の人口の90%がモバイル・ブロードバンドでカバーされているが、カバーされている地域に住む33億人の人々は、価格、識字率の低さ、デジタル・スキルの低さのために、未だに接続されていない状況にあるという。
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