幅広くドラマをウォッチしてレビューを上げていきたいと思います!
「あにいもうと」 TBS 6月25日(月)20時~21時57分
室生犀星の原作を山田洋次が脚本、石井ふく子がプロデューサーでドラマ化。
主演は大泉洋、宮崎あおい。
この作品はむかしから何回も映像化されているのですね。
山田洋次氏と石井ふく子氏は1972年に放送された「あにいもうと」でもタッグを組んでいるとのこと。
そちらの方は渥美清、倍賞千恵子でドラマ化されている模様。
下町の大工の伊之助(大泉洋)と桃子(宮崎あおい)は仲の良い兄妹だった。
しかしトラック運転手をしている桃子はインテリ東大生の小畑(太賀)と恋人関係になり妊娠、その子を流産してしまう。...
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室生犀星の原作を山田洋次が脚本、石井ふく子がプロデューサーでドラマ化。
主演は大泉洋、宮崎あおい。
この作品はむかしから何回も映像化されているのですね。
山田洋次氏と石井ふく子氏は1972年に放送された「あにいもうと」でもタッグを組んでいるとのこと。
そちらの方は渥美清、倍賞千恵子でドラマ化されている模様。
下町の大工の伊之助(大泉洋)と桃子(宮崎あおい)は仲の良い兄妹だった。
しかしトラック運転手をしている桃子はインテリ東大生の小畑(太賀)と恋人関係になり妊娠、その子を流産してしまう。
それ以来自暴自棄になっている桃子。家庭では喧嘩が絶えなくなり桃子は家を出ていってしまう。
あんなに仲の良かった兄妹なのに顔を合わせれば喧嘩ばかり。
そしてある日、桃子の恋人の小畑が謝罪に訪れるが父の忍(笹野高史)はそのまま追い返す。
小畑を道で見かけた兄の伊之助は土手で小畑をボコボコにしてしまう・・・
主人公一家は下町の大工の家で桃子もトラック運転手という設定。
粗野な一家の設定なのですがこの一家が現代とかけ離れた結婚観や価値観を持っているのがちょっと違和感・・・
設定が現代なので「こんな人現代にいるの?」という疑問と丁寧すぎるセリフのせいで昭和の40年代くらいの話かな?と思ってしまいました。
でも現代が舞台です。みんなスマホ使ってました。
あと、脚本は山田洋次さんだからか?一言一句変えずにセリフを喋ってますという感じがすごかったです。
それでも古き良きホームドラマの世界を堪能できたのはよかったです。
でもやっぱりご老人が作ったドラマという感じは拭えず。
役者陣はとてもよく、大泉さんと宮崎さんが取っ組み合いの喧嘩をするシーンはおかしみと哀しみがないまぜになって感動的でした。
妹を愛する故に素直になれない兄を大泉洋さんが好演していました。
端々で大泉さんが渥美清さんに見えてきました。通じるものがあるんですね。
でも大泉さんは現代っ子気質ですからまんまやるのは難しいと思いますが。
色々工夫して寅さんシリーズみたいなやつをやったら面白いかも、と思いました。
脚本は山田洋次さんで監督はすごく若い人に自由に撮らせて。
インテリ男役の太賀さん、とても良かったです。どんくさいけれども誠実な感じが。
しかし今時東大インテリvs下町庶民って構図もないかなぁ~。ま、それを言ったら元も子もないけど。
室生犀星の原作では主人公一家は川師という川で生きる庶民よりもっと下の人々で、奉公先の寺のぼっちゃんと恋人になり・・・みたいな話らしくて、それならまだ納得。
いっそ時代劇にしてやったほうがいいかも・・・
いくら下町でも大工でも現代の設定では粗野な感じに限界があるかと思いました。
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「ブラックペアン」最終回 TBS 6月24日 21時~
毎回辛口なことを書いてしまっていたブラックペアンでしたが
ついに最終回。いよいよブラックペアンの謎が解けるんでしょうか?
佐伯教授の心臓の具合も悪い中、佐伯教授がかつて手術をした飯沼という男性が入院してきます。
しかし飯沼さんの様態は秘密にされ看護師長と看護師の美和だけしか担当を許されていません。
飯沼さんは売店に行くこともできないくらい監視されています。
しかし世良が監視しているスキを見て渡海先生が接触!!
飯沼さんの体内に医療過誤でペアンが残されていることを明かしてしまいます。...
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毎回辛口なことを書いてしまっていたブラックペアンでしたが
ついに最終回。いよいよブラックペアンの謎が解けるんでしょうか?
佐伯教授の心臓の具合も悪い中、佐伯教授がかつて手術をした飯沼という男性が入院してきます。
しかし飯沼さんの様態は秘密にされ看護師長と看護師の美和だけしか担当を許されていません。
飯沼さんは売店に行くこともできないくらい監視されています。
しかし世良が監視しているスキを見て渡海先生が接触!!
飯沼さんの体内に医療過誤でペアンが残されていることを明かしてしまいます。
厳重に外部との接触を避けていたのに世良先生が居眠りしている間にまんまと病室に入る渡海先生。
さすが神出鬼没です。
やっぱり最終回まで疑問が多く残る脚本でした。
理由があってペアンを体内に残しているんだからそれだけ説明すればいじゃん!!
とか理事長選やってるけど佐伯教授が倒れて緊急手術しているの誰も知らないで投票してるじゃん!!とか。
どうしてもそういう矛盾が気になって役者の演技に集中できませんでした。脚本はほんとうに大事です。
そもそもキャスティングがもうちょっと違っていたらもっと面白かったのに・・・と思っても仕方がないことを考えたり。
ヘッポコ医者のキャラが多くて全然感情移入できませんでした。
少なくとも東城大の外科医ならちょっとは人の助けを得なくても手術を成功させられるんじゃないのか・・?
話を盛り上げるために大げさに盛りすぎの所が多く矛盾点を隠すためにさらに話がおかしくなるという・・・すみません!辛口です。
二宮さんの演技、内野聖陽さんの演技は素晴らしかった。
あとこのドラマの最大の収穫は趣里さんの演技を見られたことです。
最終回に向けて猫ちゃんの出番が増えたのは嬉しかったです。
あの目力!!キリっとした切れ味鋭い演技!!最高です。
また趣里さんをドラマで拝見したいです。
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「西郷どん」第24回 NHK 6月24日
大河ドラマ「西郷どん」。それほど話題にもなっていないようですがとても面白いです。
今回は徳之島に島流しになってしまった吉之助(鈴木亮平)に愛那加(二階堂ふみ)が2人の子どもを連れて会いに来ます。
2人は吉之助流刑の地で出会い結婚していたのですね。
幸せな時間をすごる吉之助ですがまもなく再びの流刑命令が・・・
今度は沖永良部島で野ざらしの牢に入れられるという過酷な刑でした。
離島オールロケで景色が素晴らしいです。...
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大河ドラマ「西郷どん」。それほど話題にもなっていないようですがとても面白いです。
今回は徳之島に島流しになってしまった吉之助(鈴木亮平)に愛那加(二階堂ふみ)が2人の子どもを連れて会いに来ます。
2人は吉之助流刑の地で出会い結婚していたのですね。
幸せな時間をすごる吉之助ですがまもなく再びの流刑命令が・・・
今度は沖永良部島で野ざらしの牢に入れられるという過酷な刑でした。
離島オールロケで景色が素晴らしいです。
島の文化や人々の服装、お家の様子などもリアルで映画のよう。
さすが大河ドラマですね~!ここがリアルじゃないと興ざめですからね。
徳之島や沖永良部の島民にキャスティングされている役者さんがなんとも「南の島」感のある人選でホッコリしました。
沖永良部で吉之助に良くしてくれる役人・土持照正役の斎藤芳樹さんと母親・鶴役の大島蓉子さんが可愛くてすてきでした。
野ざらしの牢の中で絶望的な毎日を送る吉之助が思わず出会いに感謝した、とても優しい人たちでした。
しかし薩摩藩は吉之助を殺そうと、野ざらしの牢から出さず、食事もほとんど与えるなと土持たちにお達しを出していました。
土持たちはそれに背いて豪華な食事を出しますが吉之助は口にせずどんどん衰弱してしまいます。
自分は薩摩藩から見捨てられ死ねと言われているも同然の扱いを受けながら天の采配を信じる西郷どん。
島に流刑になって10年の浪人・川口雪蓬(石橋蓮司)はそんな西郷を介抱し生き返らせます。
45分のドラマですが様々な内容が盛り込まれていて深いです。
沖永良部でまさに天に「生かされた」吉之助はこれからどうなるのか。
明治維新に大きな仕事をした吉之助ですがその運命に導かれていく様を描いたとても良い回でした。
鈴木亮平さんに石橋蓮司さんが口移しで水を飲ませるシーンはけっこうセンセーショナルでした!
人のぬくもりを感じて吉之助は息を吹き返したと公式HPの石橋さんのインタビューにありましたが
心が通じて意識が戻ったのかなと感じました。いいシーンでした。
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「限界団地」第3話 フジテレビ 6月23日 23時40分~
おじいちゃん、コワイ!!だんだんとおじいちゃんの本性が明らかに??
おじいちゃんは・・殺人犯なのかしら?!
土曜深夜のお楽しみサスペンスドラマ、限界団地が好調です。
佐野史郎さん主演というシブさ。共演陣も演技派揃いでなかなか楽しめます。
第3話は佐野さん演じるおじいちゃんの過去がだんだんと明らかになってくる・・・
何らかの意図を持ってこの団地のこの部屋に越してきたみたいですね。
佐野さん演じる寺内の家事の才能がなかなかすごい。...
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おじいちゃん、コワイ!!だんだんとおじいちゃんの本性が明らかに??
おじいちゃんは・・殺人犯なのかしら?!
土曜深夜のお楽しみサスペンスドラマ、限界団地が好調です。
佐野史郎さん主演というシブさ。共演陣も演技派揃いでなかなか楽しめます。
第3話は佐野さん演じるおじいちゃんの過去がだんだんと明らかになってくる・・・
何らかの意図を持ってこの団地のこの部屋に越してきたみたいですね。
佐野さん演じる寺内の家事の才能がなかなかすごい。ドアノブカバーを手作りして近隣に配っているのはもうお馴染みでイチゴの入った特製アップルパイもお得意みたいです。
役者ではお隣の夫・高史役の迫田孝也さん、いいですね。
クズ夫、モラハラ夫を上手く演じています。雰囲気がいいです。
またお隣の妻・足立梨花さん、非常に演技が上手くなって堂々たる演技です。
地上波ゴールデンで脇役の綺麗どころとかをやっていましたがもったいない!!!
彼女メインのドラマをもっと製作してもいいくらい。
すっかりお母さん役も板についています。
サッカー番組のリポーターで彼女を知りましたがその時もかなりデキる感じでした。
器用な方なんですね。重要な役どころをまかされしっかり期待に応えています。
また自治会長役のヤマシゲこと山崎樹範さん、少し年齢を重ねて良い俳優になりました。
新井浩文さんがやられているような役、全然出来ると思います。
彼もこれからもっと良い役、主役とかで起用されるようになるかもです。
可能性は無限大ですねー
また朝加真由美さんや江波杏子さんら、ベテラン陣も体当たり演技を見せるこのドラマ、編成の端境期でドラマがこれから一時減ってしまいますがこのドラマがあれば寂しさも半減するかも。
始まったばかりですのでまだまだついていけますよ~オススメです。
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「あなたには帰る家がある」第11話(最終回)TBS 6月22日 22時~23時
茄子田(ユースケサンタマリア)と慎吾(萩原利久)と麗奈(桜田ひより)の4人で幸せになる」と綾子に対して宣言した真弓(中谷美紀)。
茄子田先生のことが好きなのか?!まんざらでもない様子の茄子田。
一方、綾子(木村多江)と秀明(玉木宏)は2人でささやかな生活を始める。
今回の不祥事で会社も異動になり閑職の資料室送りにされる秀明。それでも綾子はかいがいしく秀明に尽くす。
途中から思わぬ展開の連続で最終回1コ前の回から早く次が見たくてたまらなかったこのドラマ、いよいよ完結。...
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茄子田(ユースケサンタマリア)と慎吾(萩原利久)と麗奈(桜田ひより)の4人で幸せになる」と綾子に対して宣言した真弓(中谷美紀)。
茄子田先生のことが好きなのか?!まんざらでもない様子の茄子田。
一方、綾子(木村多江)と秀明(玉木宏)は2人でささやかな生活を始める。
今回の不祥事で会社も異動になり閑職の資料室送りにされる秀明。それでも綾子はかいがいしく秀明に尽くす。
途中から思わぬ展開の連続で最終回1コ前の回から早く次が見たくてたまらなかったこのドラマ、いよいよ完結。
騒動が耐えなかった4人ともお別れと思うとちょっと寂しいものがあります。
最終回に向けて魅力倍増の茄子田先生。ユースケさんの可愛い感じが存分に発揮されています。
ドラマ前半のエキセントリックな感じも良かったですが後半の人間味あふれる茄子田先生はより魅力的に見えました。
ユースケさんのエキセントリックと可愛さ、両方の演技が非常に印象深く残りました。
あんなに嫌な男に見えた茄子田ですが終盤になると秀明よりずっと魅力的に見えて・・・
最後も結局茄子田は綾子とやり直しますが真弓と秀明は別れたまま。
最後まで秀明はダメ男でした。
そのダメ男を演じている玉木宏さんがすごく良かった。
リアクション王との異名を進呈しいくらいリアクションがキョドっていて最高でした。
最後の最後に真弓をもう一度口説くシーンでもなんの説得力もナシ。中身なし。
それに引き換え茄子田の綾子への「帰ってこい」というセリフはかっこよかったです。
結局変な夫婦に引っ掻き回されて別れることになって原因を作った当の夫婦は元サヤという不条理な結末になりました。
ごめんなさいと綾子に言わせたいのに綾子が「ありがとう」と言って去るシーンは爆笑ものでした。
哀しみとおかしみの詰まった結末。夫婦って・・・壊れるときはあっけないものなのかも?
最後の最後まで少ないキャストで濃厚な人間関係を描ききった脚本、演出も俳優も素晴らしかった。
大人の鑑賞に耐えうるドラマでした。
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