香港デモ収束せず・中国政府今後は(9月13日)
逃亡犯条例改正案の撤回後も民主的選挙の実施などを求めて収まらない香港のデモだが、中国政府はこれ以上デモ隊の要求を受け入れないだろうと指摘する専門家が多い。
香港・中国国歌にブーイング(9月11日)
昨夜逃亡条例改正案の撤回後も抗議活動が続く香港でワールドカップ予選の「香港vsイラン」の試合が開催された。試合前の中国国歌演奏では香港サポーターからブーイングが巻き起こった。
会場には1万人以上が集まり、香港政府とその後ろ盾となる中国政府への抗議の意思を表した。
予断を許さない状況が続く香港デモ・中国が一番恐れているのは台湾への飛び火(9月7日)
(予断を許さない状況が続く香港デモ)
10月1日に中国建国70周年の国慶節、9月11日には香港で一帯一路サミットを控える中国だが、香港のデモは一向に収束する気配を見せていない。香港の地下鉄で警官との衝突が起きたり、九竜半島ではデモ隊が道路を占拠しダンボールに火を放つなど暴徒化し警官隊と衝突している。香港デモ隊は5つの要求をしている.
即ち、①逃亡犯条例改正案の完全撤回、②警察と政府の、市民活動を「暴動」とする見解の撤回、③デモ参加者の逮捕、起訴の中止、④警察の暴力的制圧の責任追及と外部調査実施、⑤林鄭月娥の辞任と民主的選挙の実現である、香港政府が受け入れたのは逃亡犯条例改正案の撤回のみであり、デモ隊の香港政府への反発が沈静化する様子は見えない。...
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(予断を許さない状況が続く香港デモ)
10月1日に中国建国70周年の国慶節、9月11日には香港で一帯一路サミットを控える中国だが、香港のデモは一向に収束する気配を見せていない。香港の地下鉄で警官との衝突が起きたり、九竜半島ではデモ隊が道路を占拠しダンボールに火を放つなど暴徒化し警官隊と衝突している。香港デモ隊は5つの要求をしている.
即ち、①逃亡犯条例改正案の完全撤回、②警察と政府の、市民活動を「暴動」とする見解の撤回、③デモ参加者の逮捕、起訴の中止、④警察の暴力的制圧の責任追及と外部調査実施、⑤林鄭月娥の辞任と民主的選挙の実現である、香港政府が受け入れたのは逃亡犯条例改正案の撤回のみであり、デモ隊の香港政府への反発が沈静化する様子は見えない。自らの威信をかけてデモを収束させたい中国は焦りの色を濃くしており、予断を許さない状況が続いている。
(香港デモで中国が一番恐れているのは台湾への飛び火)
今回の香港デモで中国政府は香港へのグリップが効いていないと痛感しているようにみえる。今後、その矛先がキャリーラム長官に向かい、彼女を交代させるのは時間の問題とみられる。おそらくは自発的にやめた形にする可能性が高い。不満を抱えていることは知りつつも香港に静かにしていてもらいたい中国はデモ隊をなだめすかしながら時間をかけて、香港を中国化していくのかもしれない。その際は国際金融都市の座を上海、深?やシンガポールに譲りわたし中国の1地方都市になっていくと考えられる。現在、中国が香港デモにおいて一番嫌がっている要素の1つは国際社会に対し香港市民が反中国の声をあげることで、何より一番恐れているのは台湾への飛び火である。中国が1国2制度を掲げる香港をうまく運営できていないこと、香港の自由を認めるはずの1国2制度が実質的には1制度化してきていることなどが露呈してしまうと習近平国家主席が2019年の年頭演説で台湾に1国2制度を提案したことが台無しになってしまうばかりでなく反中国の機運、台湾独立派を勢いづかせることにもなりかねない。
(なぜ中国は台湾に執着するのか?)
毛沢東の再来を目指す習近平国家主席は「台湾統一のためには武力行使もいとわない」と宣言するなど、台湾併合に強い意欲を示してきたが、この背景には「台湾解放なくして中国革命の成就なし」という毛沢東時代からの中国共産党の絶対的スローガンの存在がある。中国の軍隊がなぜ人民解放軍という呼称で呼ばれるのかといえば、まだ台湾解放という革命が成就していないからであり、台湾を解放し1つの中国が完成してはじめて中国軍と名乗れるということである。習近平国家主席は自分の代でこの革命、つまり台湾併合を成し遂げようとしており、そのために香港デモを座視できない状況にあるともいえる。
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香港「国際空港への交通妨害を」呼びかけで警戒(9月7日)
香港ではきょうも抗議活動が呼びかけられていて、警察官などが警戒を強めている。
香港では香港政府トップの林鄭月娥行政長官が容疑者の身柄を中国本土にも引き渡せるとする条例改正案の正式撤回を表明した。
およそ3か月におよぶ抗議活動で市民の要求は行政長官らを直接選ぶ民主的な選挙の実現など5つに広がり、市民側は政府が改正案の撤回以外は受け入れていないとして反発は収まっていない。
条例改正案撤回後初めての土曜日となりSNSなどで国際空港への交通妨害しようという呼びかけが行われている。...
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香港ではきょうも抗議活動が呼びかけられていて、警察官などが警戒を強めている。
香港では香港政府トップの林鄭月娥行政長官が容疑者の身柄を中国本土にも引き渡せるとする条例改正案の正式撤回を表明した。
およそ3か月におよぶ抗議活動で市民の要求は行政長官らを直接選ぶ民主的な選挙の実現など5つに広がり、市民側は政府が改正案の撤回以外は受け入れていないとして反発は収まっていない。
条例改正案撤回後初めての土曜日となりSNSなどで国際空港への交通妨害しようという呼びかけが行われている。
香港空港当局は利用者の邪魔をしないよう抗議参加者に改めて呼びかけている。
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条例改正案撤回・香港政府トップ・対話呼びかけ(9月6日)
容疑者の身柄を中国本土にも引き渡せるようにする条例の改正案の撤回がおととい発表されたものの、依然として抗議活動が続く香港だが、香港政府トップ・林鄭月娥行政長官は、きょう記者会見し「今の香港の困難な局面を打開する一歩にしたい」と撤回の理由を述べ、香港の混乱を収束させるため改めて市民に対話を呼びかけた。
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